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2017年のニューフェイス

 昨年、少なくとも来年はこの「今年のニューフェイス」を書かなくて済みそうだ、と書いた。しかし、結果は以下の通りである。機材の新調にあたっては使用頻度の少ない機材があれば下取りに出すようにしている。自分のカメラ・ライフを見直しながらのつもりでいるのだが、それでも少々飽和気味だなと実感している。
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 CASIOのZR4000の購入は5月。昨年、一度候補から外れたことを書いた。なぜ復活にいたったかというと昨年からの流れがある。LUMIX12-60mmを入手して以降、旅行でもスナップでも、ほとんどのシーンをこのレンズでこなすことになった。すると、サブカメラの位置づけが変わってきたのである。M.ZUIKO9-18mmを中心にしていたころは標準域から望遠域をカバーする機材が欲しかったが、今度は広角域を伸ばしたくなったのである。もちろんGM5に9-18mmをつけて2台態勢でのぞむという手はあるわけで、超広角による絵作りをねらってなら当然の選択になるだろう。だが、たまたまそのような被写体に出会ったときの備え程度で、通常はメモや押さえとして使えるカメラはないかと考えたとき、にわかにZR4000が浮上してきたのである。
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 撮像素子は1/1.7型CMOS、レンズは35mm換算で19-95mm。画質はある程度は期待できると思ってはいたが、使い出してみると予想以上だった。撮像素子が小型である分ズーム比も高く、デジタルズームにしても2倍適度だとそれほど画質も荒れない。質感も含めてデザインはやはりいただけないと思うが、サブカメラとしてはかなりの実力を持っていると感じた。CASIOらしく、いろいろ遊びの機能も充実しているようだが、操作系に慣れていないこともあり、そのへんの使いこなしはこれからである。
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 E-M10Ⅱの購入は5月。G5とGM1を下取りに出した。GM1はGM5と2台態勢でと思って中古で買ったのだが、EVFがなかったり、露出補正等の操作系が面倒だったりであまり出番がなかった。Panasonicが生産を中止してしまったことから、かえって人気が高まったのか、購入金額からほぼ値落ちせずに売却出来たのは驚きだった。
 E-M10Ⅱが欲しくなったのも12-60mmがらみなのである。スナップにはGM5との組み合わせで使っていたのだが、このレンズだとややフロントヘビーでマッチングに難があった。それでも軽量なのにこしたことはないと持ち出して来たのだが、あるときGM5のAFロックが不調になったことがあった。一時的なものであったようで、ほどなく回復したのだが、それがきっかけとなった。
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 E-M10Ⅱに12-60mmを装着したところ。これでもまだフロントヘビーである。GM5の質量は211gであるのに対し、E-M10Ⅱは351g。この点に関してはやや早まったかなと思っている。というのは現有のE-M5が425gで、重量こそ若干かさむが、サイズ感はほぼ変わらないのである。ならば防塵防滴仕様であることも含め、E-M5で間に合った、あるいは使用範囲が広かった、ということになってしまうのである。
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 描写はまあまあというところだろうか? 新しい分、モニターのレイアウトが多少とも洗練されているのと、ダイヤル類が大きくなって扱いやすくなったこと、デザインも気に入ってはいるので、しばらく使い込んでいくことになるだろう。
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 m4/3のカメラと比べてしまうと、いかにもごつい。これでもNikonのFXシリーズの中では軽量タイプ(750g)なのだという。やれやれ、どのくらい持ち出す機会があることだろうか?
 D750の購入は9月。実は最初に候補に上がったのはD7500だった。(6月の発売前から2、3ヶ月あれこれ実用性を検討した。それはそれで楽しかった。)だが、APS-CならD3300で十分だと思ったし、どうせならフルサイズを一台持っていてもいいかなと考え直したのである。2014年の発売だから最新機種とはいえない。その分、値もこなれているし、初期に発生したというシャッターの不具合も解消されているようだ。ここでD90とX-E1およびFUJIのレンズとはおさらばした。
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 D750にあわせて新調したレンズはNikon24-85mmとTAMRON28-300mmである。24-85mmは手頃な常用レンズとして以前から欲しかったレンズである。28-300mmは購入の動機の一つになった舞台記録用に買った。TAMRONも評判のよいレンズだが、描写は純正の方がよいようだ。汎用性は高いから使い道はあるだろう。下は28-300mmで撮影した。
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 購入のもうひとつの動機は旧レンズが使用できることである。実のところ、まだ真価を引き出せていないというのか、使いこなせていないというのか、はたまた結局フルサイズ神話ということであったのか、画質的なところでは満足のいく結果が出ていない。しかし、おそらくは(少なくともフルサイズでは)最後の一台になるであろうから(?)なるべく持ち出す機会を増やしていきたいと思っている。(ということは、来年こそ「今年のニューフェイス」は書かなくて済みそうである。ZR4100、E-M10Ⅲが出ようと、G9が発売になろうと……。)

by yassall | 2017-12-30 16:35 | カメラ談義 | Comments(0)

埼玉県高等学校写真連盟西部地区写真展

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 朝霞高校で同僚だったA先生(現在S高校)から案内をいただき、標記の写真展に出かけて来た。何年か前にも案内をいただいたのは、埼玉県立美術館で開催された全県としての写真展だったが、今回は西部地区としての写真展である。
 西部地区19校から出品され、各校の顧問が交代で会場責任者の任にあたっているとのこと。A先生が当番の日程に合わせて出かけた。もしかするとお会いするのはA先生の転勤以来かも知れない。
 したがって、久しぶりに話でもしたいというのが動機のひとつだったのには違いないが、必ずしもそればかりではない。自分も写真を趣味としていながら、どうも何をどう撮っていいのか、だいたい何が撮りたいのか、分からなくなっている。若い高校生たちから刺激を受けたかったのだ。
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 出品はまったく自由。何作品かに「優良賞」などの札が貼られているが、特別に審査員を置いているというのではなく、生徒たちに持ち点を与えて投票させ、いちおう顧問団でチェックしたのち、高得点者に授与するというかたちをとっているのだそうだ。いい写真、そうでない写真を生徒自身に選ばせるというのは、写真を撮る力を養う上でもとてもよい方法だと思った。
 まるで写真教室のお手本のような写真もある。かなりの技量だと感心させられるが、必ずしも選ばれてはいない。たしかに面白味に欠けるところがある。写真は引き算だといわれるが、やたらとあれこれ盛り込んだ写真もある。写真の出来としてはいかがなものかと思わないでもないが、シャッターチャンスを待ちに待ったのだろうなと思うと、生徒たちが選んだ理由も分かる作品もある。
 あるねらいを持って撮った写真でも評価されない場合もある。シャッターチャンスは実は予測力だから偶然というのはそれほどないのだが、幸運だったね、という一瞬をとらえた写真もある。それもチャンスをチャンスとして感じ取れるかまえがなければ生かせない。よくいろいろな写真家の作品を見てるらしいな、と思わせる写真もある。成功不成功はともかく、本気度が伝わって来る作品が多かったのは頼もしかった。
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 こちらは昨年の関東地区高等学校写真展に出展された作品のコーナーである。何段階かの審査をへてるのだろう。力作ぞろいで、そう誰でもが撮れる写真ではない。かなりの技量と写真にかける情熱が伝わって来た。

 2月10日(金)~12日(日)  にいざほっとぷらざ 3Fにて

by yassall | 2017-02-11 13:58 | 日誌 | Comments(0)

2016年のニューフェイス

 年の瀬となった。今年もけっこうカメラに投資する羽目になった。その分に見合うだけの成果を上げているかどうかは別として、昨年に引き続き今年のニューフェイスとして紹介する。
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 LUMIXG8は今年10月の発売である。購入の動機は新機能による。2014年の「D3300でニコン再入門」で、①回折補正、②ボディ内手ぶれ補正の機能がついたら新機種を買ってしまうかも知れないと書いたが、それらに加え、③ローパスレス、④防塵・防滴、⑤マグネシウム合金製フロントケースという仕様になった。
 ⑤は「フロントケースだけ?」という疑問が湧かないわけではないが、高級感というより、前面を金属化することでレンズ保持能力が高まり、より手ぶれを押さえる効果が期待されるというのである。そのため、前機種と比較すると100gほど重さが増したが、本気撮りのときはそれも手ぶれの抑制に資するのある。
 このところ、Panasonicは4Kで売り出しているが、私は動画にはほとんど興味がない。ただ、⑥4Kフォトについては今回フォーカスセレクトにフォーカス合成の機能も加わって、何かのときには遊べそうである。
 発表は夏ごろだったろうか、「ついに出てしまった!」と「また出費がかさんでしまう」という微かな嘆きと、待ち遠しい思いでいた。それでも当初はテストレポートも出そろい、値もこなれてきた年明けころかと算段を巡らしていたのだが、正式に発表された仕様表やカメラ店で実物を手にしているうちに購入を先延ばしにする理由がなくなってしまったのである。
 実は4月に前機種にあたるG7を買った。G7本体より、キットレンズである14-140mmが欲しかったのである。Panasonicとしては2代目にあたるこの高倍率レンズはなかなか値落ちしなかった(現在は10000円ほど値を下げている)。キットで買うと5000円ほどで本体がついてくる計算になるので買うことにしたのある。
 このG7を下取りにするタイミングをいつにするかも、発売1月で購入に踏み切った理由である。ついでに書いておくと、このG7が思いの外に使い勝手がよく、G8が操作系を基本的に引き継いでいることも決断を後押しした。
 「紅葉2016①昇仙峡・河口湖畔」でG8を持ち出した。上に述べたことがカタログ上だけの性能ではなかったことを実感できた、と私は思っている。とくに河口湖畔の夜景は手持ちで1/2.5秒のシャッタースピードしか切っていないのである。
 また、これはG8に初搭載というのはないのだが、LUMIXは⑦空間認識AFと⑧ローライトAFを謳っており、このところ機会の多くなった舞台撮影にも有力だと考えた。11月の「2016年埼玉高校演劇中央発表会」の投稿で1枚だけアップしたので確かめて欲しい。
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 G8の標準キットレンズは12-60mmである。実はこれも私には2代目なのだ。35mm換算で24-120mmの画角は私にとって理想というのに近く、春の発売を待ってほどなく購入した。2代目とはどういう意味かというと、G7を下取りにしてG8のボディ単体を購入するより、レンズ共々下取りに出してキットで買った方が安価で買えてしまうことに気がついたのだ。もちろん1度目に購入した金額より下取り価格の方がかなり下回ってしまう訳なのだが、考えようによって、より安価に新機種が入手できるだけでなく、レンズも新品になってしまう結果になったのだ。
 ところで、「函館旅行」のところでも少し触れたが、このレンズの導入はサブカメラに対する考え方を大きく変えることになった。メインカメラの画角の不足をカバーするという意味ではほとんど不要になったのである。とくに望遠側については120mm以上を必要とすることはまずなく、これまで侮っていたEXズーム(場合によってデジタルズーム)がけっこう役立つ(少なくとも撮像素子の小さいカメラと比較して)ことに気づき、緊急用にはそれで十分だと得心するようになったのだ。広角側については24mm以上をカバーするコンパクトカメラは見当たらない(CASIOに1機種あるが今度は望遠側が不満で本体サイズも大きい)。 
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 続いては同じLUMIXのTX1である。購入は5月。これも発表当時から発売が待ち遠しかったカメラである。決め手は1inchセンサーでありながら25-250mm(35m換算)の高倍率レンズをそなえていることと、簡素ながらETVが付いていることである。その分、110.5x64.5x44.3 mm(総重量310g)とコンパクトカメラとしてはやや大柄なのだが、最強のサブカメラになると確信して購入した。
 だが、いざ使い始めてみると、もしかすると出番がないかも知れない2台目として、主として記録用として持ち歩くにはやはり荷厄介だった。また、1inchセンサーのゆえなのだろうが、引き延ばしてみると画面は鮮明(つまりソフトでごまかしていない)なのだが、被写界深度が浅くなるせいか、今ひとつピリッとしない印象だった。
 その後、サブカメラというより、メインカメラとして使用すべきなのではないか、と思い直し、あれこれ設定を変更してみたりした。「紅葉2016②森林公園」で使ってみて、ようやくポジションを得たという感じになった。今度は少々シャープネスが高すぎる気もするが、私はもともとカリカリ、パリパリ(場合によってはガリガリ)の絵が好きなのだ。
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 右側がG7のキットレンズだった14-140mm(35mm換算で28-280mm)である。比較のために左側に置いたのはフィルム時代に使っていたTAMURONの28-200mmレンズ(同画角のレンズはNikonも持っていたし、TAMURONも2代目。この代になってずいぶんコンパクトになった)。
 入手して一番役に立ったと実感したのは舞台撮影のときである。主として45-200mmを使って来たのだが、舞台全景を撮るためにはどうしても標準域のレンズをつけた2台目が必要になってしまう。このレンズであれば全景からアップまで一気に画角を変化させることが出来るし、第一に装備が格段に軽量になるのである。望遠側が不足することがあるが、先に述べたEXズームあるいはデジタルズームを試してみたところ、(私としては)十分に満足できる結果が得られたのである。
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 専用のフードを装着したところ。今年は他にSIGMAの19mmも買った。廉価な割に単焦点レンズらしく描写はすこぶるよい。TX1の実力が分かってきたので、GM5に19mmかOLYMPUSの9-18mmをつけて2台で持ち歩くか、G8とSONYのRX100の組み合わせでロケに出るか、当分の間、このあたりが基本的な撮影スタイルになりそうな気がしている(もちろんそれぞれ単体でも可である)。わざわざ、当分の間、と書いたのは、少なくとも来年はこの「今年のニューフェイス」を書かなくて済みそうだ、という意味である。どうだろうか?


 TX1の実力と書いたが、次の一枚を撮ったとき、ほぼ確信のようなものが生まれた。下のD3300の一枚と比較してみると、もちろん季節と時間帯の違いはあるが、条件によってAPS-Cと十分渡り合えると思ったのである。ボケ味などに違いが出るが、つまりはどのカメラを選択するかは用途によるのである。
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 TX1による画像。

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D3300による画像。

【追記】
 2月8日、パナソニックはLUMIX G8のファームウェアを更新した(Ver.1.2)。動画撮影時、撮影待機中のボディ内手ブレ補正による動作音を改善したというので、さっそくダウンロードし、バージョンアップした。確かに気になっていた動作音がピタリと止まった。これで天下無敵である。(2017.2.9)




 


by yassall | 2016-12-10 17:46 | カメラ談義 | Comments(2)

9月の散歩

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 27日、久しぶりにS8200を持ちだして近所を歩いてみた。主な撮影地は薬師の泉、常楽院といつものコースである。
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 2014年にも一度書いたのだが、試写の目的はサブカメラとしての復活である。もう5年も前の機種だし、センサーも1/2.3CMOSなのだが、光線条件さえよければよく写るし、2L程度だったらプリントしても十分見られる。
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 今年に入ってTX1を買った。1inchセンサーで25-250mmまであるので、スペック的にはサブカメラとしては最強である。だが、よく小型化に成功しているのは認めるものの、意外とかさばるし、たかが310gの重さがけっこうずっしりくる。センサーが大きい分、被写界深度が浅いせいか、いまひとつピンと来ないときもある。メインカメラとは別に押さえにもう1台としては少々扱いが悪いのである。
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 そこで目を付けたのがSONYのHX90Vなのである。でもなあ、同じ1/2.3センサーだしなあ、同じようなカメラがあってもなあ、という声と、EVF付は大きいぞ、4年の進歩(90Vの発売は2015年)も侮りがたいはずだ、という声が心の中でたたかっている。腕の悪さを棚に上げて、新しいカメラを買えばいい写真が撮れると思うのは泥沼にはまるようなものなのに…。
 さて、サブカメラでカバーしたいのは望遠系である。この日はあいにくの曇り空。望遠が生かせる被写体が見つからない。上の写真がやや離れた木槿の植え込みから一輪だけ切り抜いた写真。これくらい写ればこれでいいか?


 

by yassall | 2016-09-30 15:01 | 散歩 | Comments(0)

カラヴァッジョ展を見てきた

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 19日、カラヴァッジョ展を見に、上野の国立西洋美術館に出かけて来た。同展が開催されることを知ったとき、これは今年前半の最大の楽しみになるな、と思ったのだった。それだけに、いつ行こうかと時期を選んでいたのだが、うっかり見落とすようなことがあったら元も子もないと、天気も良かったので外歩きに出たのである。
 カラヴァッジョに注目するようになったのは、今回は出品されていないが「ゴリアテの首を持つダビテ」を知ってからである。若きダビテの左手に掲げられたゴリアテの頭部は画家自身の自画像であるという。その屈折した自意識のあり方に驚きを覚えるのと同時に、まだ右手に剣を手にしたダビテが少しも誇らしげでなく、かえって悲しみの表情を浮かべていることに深い精神性を感じたのである。
 今回の展覧会では、「バッカス」や「果物籠を持つ少年」など、ローマ時代前期にあたる作品なども展示されていて、それは人物や静物を描く技法がきわめて優れていたことの証明ではあるのだが、それらがカラヴァッジョの本質ではあるまい。そして、今回の最大の目玉は2014年に発見されたという「法悦のマグダラのマリア」の世界に先がけた公開であるということだが、私が最も引きつけられ、この1枚を見ることが出来ただけでも来た甲斐があったと思ったのは「エオマの晩餐」である。
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 文学の世界でも無頼の徒は大勢いる。遠くはフランソワ・ヴィヨンなどはならず者というのに近く、カラヴァッジョと同じく殺人を犯しているし、近くはジャン・ジュネなんかも相当の悪事を働いている。
 だからといって、その生涯と芸術とを安易に結びつけて考えるのは早計というものだろう。しかし、殺人罪による追及を逃れて潜伏中に書かれたというこの作品に漂う内省的な静謐さを見ると、その激情的な性格との落差の不思議に感じ入ってしまう。
 復活したキリストはまだそうとは気付かずにいるクレオパに食事に招待される。画像は今まさにパンに手をかけ、これを裂こうとしている場面である。その直後にキリストは消えてしまう。
 すぐにも奇跡を目の当たりにすることになる人々に、この段階では驚きの表情はない。だが、すでに何かを感じ取っているかのように、キリストの指先に意識を集中していることが察せられる。
 キリストの復活と法華経にいう地湧菩薩の類似について考えたことがある。あるいは涅槃教にいう悉皆成仏とも。すべての存在に仏性が備わっており、一つが滅びてもまた新たな仏が大地から湧き出るように現れて来るというのである。キリストもまた自ら十字架にかかることによって人々の心に神への信仰を呼び覚ましたのかも知れない。
 大罪を犯した画家であるからこそ、激情が去ったあとの深い自省の後に聖性との出会い、宗教性の目覚めがあったのではないだろうか。
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 国立博物館で開催中の「アフガニスタン展」にも行ってみようかと考えていたのだが、疲れてしまったし、時間も遅くなった。折しも東照宮でボタン祭が開催中であったのでのぞいてみた。ううむ、人工的だな。こちらは一度でいいな。
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「カラヴァッジョ展」国立西洋美術館 ~6月12日(日)まで


※この日はGM5を持ち出した。HPを見るとGM5もGM1Sも製造停止になってしまうそうだ。ショックである。在庫があるうちにもう一台買っておくべきか。あるいはPanasonicは独自開発の空間認識AF、回折補正、4Kを搭載した次機種を開発中なのだろうか、それを待つべきか。TX1が在庫切れになるほど売れていて、GX7Ⅱを発表したばかりだから、次機種が出たとしても相当あとだろうな。ああ、また悩み事がひとつ増えてしまった。









by yassall | 2016-04-20 19:10 | 日誌 | Comments(2)

ニコンミュージアムへ行ってきた

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 蕨でゲッコーパレード公演を観たあと、そのまま京浜東北線で品川まで出て、ニコンミュージアムへ行って来た。
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 歴代のニコンカメラ。私がFEを買ったのは1970年代。展示の真ん中辺からデジタルカメラの時代に入る。今も手元にあるカメラ、手放してしまったカメラ、いつか買いたいと思っていながら生産停止になってしまったカメラが並んでいる。
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 報道や宇宙開発の分野で不動の地位を占めてきたカメラやレンズが、誇らしげに展示されている。もともとはレンズメーカーとして出発し、戦前はキャノンにレンズを納めていたというが、日本のカメラの歴史を語る上でニコンを外すことはできないことは、誰しもが認めるところだろう。
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 品川インターシティ。ニコンミュージアムは一番奥のC棟にある。来年、創立100周年を迎える記念として、昨年の10月にオープンした。今は必ずしもニコン党と言うわけではないのだが、一度来てみたかったのである。



by yassall | 2016-04-18 12:39 | 日誌 | Comments(2)

2015年のニューフェイス

 年の瀬も迫り、一年を振り返る季節になった。最初に何から始めるべきか、カメラの話からになってしまうところが業なのである。
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 今年、ニューフェイスとして最初に仲間に加わったのはGM5である。これは発売されたときから値がこなれてきたら必ず買おうと思っていたカメラである。
 m4/3への移行を考えたとき、OLYMPUSからと、Panasonicからの二つの入口があった。同じマウントを採用して競い合っているわけだが、手ぶれ補正でいえばOLYMPUSが本体内蔵型のセンサーシフト方式、Panasonicがレンズシフト方式を採用するなどの違いがある。どちらから入るかによって、その後に選択できるレンズに微妙な制限がかかって来るのである。
 そのころ、EVFを内蔵しているのはPanasonicにしかなかったし、OLYMPUSのレンズで欲しいのは広角ズームの9-18mmしかなかったから(焦点距離が短いレンズはそれほど手ぶれを気にしないで済むから)、私はPanasonicを選んだ。m4/3はまだまだ開発途上で、つぎつぎと新しい機能を搭載した機種が登場し、退職したてのころは使い倒すまでこの一台と心に決めたはずなのに、ずいぶん買い替えや買い増しをするはめになった。
 ただ、GFシリーズについてはデザインの方向性に納得がいかないようになり、高級機版であるGHシリーズにはもともと手を出さなかったものの、その大型化には疑問を覚えるようになった。新しく出たGX8などは機能的にはかなり魅力的な機種であるが、やはり大きすぎるという一点で食指が動くことはない。
 そこへ行くとこのGM5こそ、m4/3の特性を最大限に生かしたヒット作であると思うのである。その重さは211g。SONYのRX100が213gであることを考えると驚異的な軽さであるといってよい。もちろん、キットレンズである12ー32mmであっても70gが加わるが、それでも対RX100比で68gの差しかない。それでいて外装はマグネシウム合金、ダイヤル類はアルミ削り出しという耐久性と高級感を備えたボディにEVFが内蔵されているのである。
 難点といえば、電子シャッターのデメリットとして、高速シャッター撮影時に高速で動く電車などの動体が歪むことがある。だが、それも風景主体の私には何事もない。
 使ってみるとEVFは視界ギリギリだし、少し大きいレンズを装着すると見た目のバランスがよくないことは確かだ。しかし、それにも増してこの携帯性のよさを一度味わえば(用途によってだが)、少なくとも街に出て行くときに他のカメラを選ぶ理由はなくなる。

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 GM5を買ったのが4月9日。すっかり気に入ってしまい、このGM1を中古で買い増ししたのが5月11日である。この軽さなら2台持ち歩きも楽勝だろうし、サブカメラとして別のカメラと組み合わせでも気楽に採用できると踏んでのことである。
 ところでこのGM1、中古だとAランクでも16200円で買えてしまったのである。なぜこんな値段になってしまうのかとフジヤカメラの店員さんに聞いてみると、家電メーカーのカメラだからというのがその理由であるということである。そうだとすると、カメラさえ気に入っていればPanasonicの中古というのは狙い目だなあと思ってしまう。家電メーカーだから不人気だというが、使ってみると家電メーカーならではの便利機能があったりするのだ。
 GM1はGM5の発売と同時に発展形のGM1Sになってしまい、それにともなってシルバー色はなくなってしまった。いつもはブラックを選ぶ私だが、このシルバー色はきれいだなと思う。実はまだあまり持ち出す機会がないのだが、買ったことを後悔はしていない。
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 CanonのG3Xは1.0型センサーを用いたレンズ固定式(コンパクトカメラと呼ぶには少々大柄なのでこう呼んでおく)のカメラである。今年の購入計画には全く入っていなかったのだが、何と!発売と同時に買うことになった。6月25日のことである。
 その理由の一つは発売記念キャンペーンとしてEVFKITが限定5000台で出たことである。普段3万円程度のEVFが実質5千円程度で手に入るとすれば、多少の値崩れを待つよりよほど安価になることになる。
 そして何よりそのスペックである。35mm換算で24-600mmレンズを備え、防塵・防滴仕様とあって、まず最初に思いつくのは旅行での携行である。さらに記録程度であれば舞台撮影にもうってつけではないだろうか?
 事前にフジヤカメラに予約を入れ、発売日と同時に中野に向かったわけだが、いちおう池袋に寄りビックカメラで現物を見てからにした。いくら何でもパンフレットの写真だけでは不安だったのだ。
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 外付けのEVFと別売のフード(アタッチメントが必要だがフィルターも装着できる)を取り付けるとこんなスタイルになる。いわゆるちょんまげは不格好には違いがないが、EVFのあるなしでは撮影の快適性がまるで異なるのである。
 購入を躊躇する理由があるとすれば733gという重さだろう。これ一台と割り切らなくては旅行などに持っていけるものではない。逆にこれ一台で済むというスペックを持っているから選ばれるようなカメラなのだろう。
 このところCanonは1.0型のラインナップを揃えている。サブカメラは1/1.7インチで十分だと考えて来たし、光線条件さえよければm4/3とも遜色のない絵が撮れる。だが、ひとたび曇り空だったり、大伸ばしにしたかったりするときは、とたんに心許なくなってくる。その点、面積で2.7倍となる1.0インチであれば心強いことは確かだ。
 ただ、G7Xも、新しく出たG9X・G5Xも、いずれも中途半端で帯に短したすきに長しの感が否めない。このあたりのコンパクトカメラで一番注目しているのはLUMIXのLX100であるが、GM5があれば私には不要である。
 Nikonがp300番台とp7000番台の製造を中止してずいぶんになる。Nikonが1.0型センサーを用いてp300番台と同程度の大きさで24-120mmレンズ搭載、もしくはp7000番台の大きさでEVF付24-200mmレンズ搭載のカメラを発表したりしないか、私は期待しているのである。
 ※Nikonは1.0型をコンパクトカメラに採用するだろうか、それともミラーレスに限定するのだろうか? はたまた1/1.7インチ(センサーそのものが製造中止になるといううわさもあるが)からは完全に撤退してしまうのだろうか? コンパクトカメラは1/2.3インチで十分だという考え方なのだろうか? 確かにp610やp900はよく売れているようだ。センサーの大きさを他の技術でカバーしうるという自信があるのかも知れない。そういえばP330の前に使っていたP310は1/2.3インチのセンサーだったが良く写った。高倍率にするにはセンサーが小さい方が有利だということもある。何にしても、一眼レフに比べて何かと評価の下がりがちなNikonのコンパクトカメラであるが、私はその実力を認めもし無骨さを含めて好きなのである。




by yassall | 2015-12-28 19:59 | カメラ談義 | Comments(3)

竹田城・備中松山城・姫路城

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 竹田城の名をいつごろ知ったのかは忘れてしまったが、天空の山城とのキャッチコピーを聞いて、いつか行って見たいと思っていた。たまたま1名1室のツアーの募集がクラブツーリズムであったので、23、24日の日程で出かけて来た。
 集合は羽田に朝6:40。プランの段階では出発の時間帯に幅があり、もう少し遅い便になる可能性もあったのだが、どうやら早めの便を押さえたようだ。5:15発の東上線に乗れば間に合うのだが、3:00に起き出して準備する。どうも年をとると、起きてすぐ行動というわけにはいかないのだ。家内の片付けもあるし。
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 大阪・伊丹空港8:35到着。バスで竹田城に向かう。竹田市に入ってから、マイクロバスに乗り換え、八合目まではバスで登ることが出来る。
 そこから約800mの山道を徒歩で上がる。最初のうちは舗装された道路を、しかしかなりの急坂を息を切らしながら登っていく。写真はそろそろ大手門跡に近いころなのだが、まあこれくらいでなければ要害とはならないのだろう。
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 ようやく大手門跡にたどりつく。
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 竹田城というと、雲海に浮かぶ曲輪の威容がよく写真になって紹介されている。そのときの気象条件に左右されるのだろうし、おそらくはごく稀に早朝にみられる景観であるのだろう。第一、城趾に立ってしまったら全景をカメラに収めることは不可能であるのは最初から分かっていたことである。
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 だが、櫓跡の石垣の多くが立入禁止になっていて、南北400m東西100mという縄張り全体を見渡せる位置からの撮影が出来なかったのはやはり残念だった。
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 竹田城をロケ地にした映画は数々あるらしいが、「あなたへ」で高倉健が立っていたのはここです、などとガイドの人が教えてくれる。田中裕子が野外コンサートで立っていたあたりは、やはり立入禁止になっていた。特別に許可を受けたのだろう。
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 そうこうしているうちに南二の丸に出てしまう。 
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 もう一度振り返って別れを惜しむ。
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 市街を見おろす。
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 城内は一方通行。帰り道はいかにも秘密の抜け道という感じだった。
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 帰路のバス車中から。初めて通りすぎたら何があるか分からなかっただろう。頂上左手の松が目印である。
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 宿泊は岡山シティホテル。飛行機が早便だったせいか、16:00には到着してしまう。後楽園に入るのは時間的に無理があるだろうが、岡山城を遠望してみようと街中へ出てみた。ところが、地図の見方を誤ってしまって、逆方向へ行ってしまった。かなり歩いてからようやく気がついて引き返したが、もともと駅からかなり離れたホテルだったので、もう一度向かう気力を取り戻すことが出来なかった。マンホールの蓋はいかにも岡山らしいとスナップしたもので、決して悔し紛れではない。
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 さて、今回のツアーのお目当ては何といっても竹田城であったのだが、他の見学地も思わぬ拾いものという気がした。
 2日目の午前中は備中松山城。やはり八合目付近まで専用バスに乗り換えて登り、あとは徒歩で700mほど上がるのだが、今回は最初から写真のような山道である。
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 途中、石垣が見えてくるのだが、中太鼓丸櫓跡であって、まだ頂上ではない。
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 ようやく大手門虎口に到着する。黄色い法被を着ている人物は麓から同行してくれたガイドの方である。60歳で定年を迎え、町おこしの手伝いが出来ればと、ふるさとにUターンして来たとのことだ。
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 天然の岩盤を利用した石垣が荒々しくも威容を誇っている。
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 三の丸にあがる道はけっこう広々としている。
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 三の丸の曲輪。
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 二の丸への階段を上がる。
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 二の丸から本丸と天守閣を望む。備中松山城は山城としてはもっとも標高の高い位置に天守閣を残しているところに特徴があるとのことである。
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 小ぶりながら姿もなかなか美しい。
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 天守閣から本丸・二の丸を見おろしたところ。やはり、それほど広くはない。
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 天守閣を降り、さらに奥の方に向かう。
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 天守閣と並んで残されている二重櫓。こちらも堂々たる構えである。
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 戦乱の世は遠く去り、静かなたたずまいである。今は樹木に覆われているが、戦国期には城の建つ山の斜面の木は伐採されていたとのことである。
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 高梁市は石垣で整備された田畑や疎水が美しい町であった。屯田によるものだとの説明だった。
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 さて、ツアーの最後は姫路城である。姫路城は機会があって8年前に再訪したことがあり、その後修復に入ったこともあって、そのときが見納めというつもりだった。そんなこともあり、それほど期待していなかったのだが、間近にするとやはり世界文化遺産の名に恥じないと実感した。
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 出発前の天気予報では2日目の午後は雨だった。それがごらんのような青空である。最近では天気予報が外れるのは珍しくなってしまったが、これだけ大外れになると何やら痛快である。しかも、普通なら願っても得られない青と白とのコントラストである。
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 修復後の姫路城は、「白鷺城」ならぬ「白すぎ城」などと、その化粧直しには賛否両論があるが、8年前の私の印象は「もとが白壁だけに、ずいぶん汚れが目立つなあ」というものだった。今回は庇の裏までピカピカで、まさに洗い立てという感じだった。
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 石垣も雑草や苔をクリーニングしたのだろう。[カメラ談義・デジカメ事始め②2014.7.17]にアップした8年前の写真と比べてみるとよく分かる。
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 西の丸の方角から。屋根の白さは漆喰によるもので、いつまでも「白すぎ」を維持できるというものではないらしい。つまり、これはこれで「今しかない」姫路城なのである。
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 三の丸の広場から。帰路に入ってからも、振り返ってはシャッターを押すという具合だった。
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 大手門・桜橋を望む。内堀も実にゆったりとしている。

 OM-D E-M5+12-50mm、9-18mm LF1
 
 ※本文でふれたように2日目の午後は雨という天気予報であったので機材はE-M5を選択した。旅カメラとしての防塵・防滴仕様の安心感は絶大である(実際は土砂降りになってしまえば撮影そのものをあきらめるしかないのだから、まず通常の仕様のカメラでも十分なのだが。)
 そうなると気になって来たのが後継機として新発売されたE-M5MARKⅡ+14-150mmのキットである。これ一台というときに、35mm換算24mm始まりか、300mm望遠までか、というのは悩みどころである。
 今のところの結論としては、やはり24mm始まりだなあ、というのが正解だと思うのだが、今回いつになくもう少し望遠側が欲しいと感じた場面が何回かあったのである。それをカバーするためにLF1をサブカメラとして携行しているのだが、どうしても1/1.7インチが頼りなく思えてしまうときがあるのだ。
 とはいえ、光線条件さえよければ絵として4/3と遜色ないとも感じるし、コンパクトでなければサブカメラとして携行しきれないとも考える。ちなみに1、6、11枚目の写真がLF1である。色味の違いは仕方がない。(この部分、カメラ談義)


 つぎのURLをクリックするとより鮮明な画像を見ることが出来ます。(アップされていない他の写真を含んでいる場合もあります。)サムネイル(一覧)から写真を選択してクリックした後、右クリックでオリジナル画像を表示したりダウンロードすることが出来ます。(詳しくは[お知らせ]→[dropboxによる写真の公開について]をご覧下さい。)
https://www.dropbox.com/sh/5kb5tdur4tbloq9/AAC20pq5xTsV73rCidUDgf5Ta?dl=0

 

by yassall | 2015-05-29 20:32 | 風景 | Comments(0)

D3300でニコン再入門?

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 D3300はNikonデジタル一眼レフのエントリー機(入門機)である。今年2月に発売されたときから注目していたのだが、買うとしても1年後だろうと考えていた。それが、つい我慢できずに、先月末に買ってしまった。
 どこに注目したかというと、まず①ボディに新素材として炭素繊維を採用したことにより、剛性と軽量化を両立させたことがある。
 フイルム時代から一眼レフはNikonを使ってきたが、定年を期にm4/3への乗り換えをはかった。大きくて重いカメラは結局持ち出さないから、というのが理由だった。
 D60を手放し、デジタルではD90のみ残した。D90が620gであるのに対し、D3300は410g(SDカードと電池込みでも460g)である。D90を残したのはモーター内蔵でないレンズでもAFが可能であるからだ。話が前後するがD7000が出たときのこと、視野率が100%となり、マニュアルレンズでも露出計が連動するとあって、発表されるや「やられた!」と思ったし、思わず買い替えを考えた。そのD7000が690g、D90とはわずか70gの差であるが、手に取ってみてたちまち熱がさめた(後継機のD7100は675gとやや軽量化)。現有のOM-D EM5が373gであるから、410gという重量はm4/3に匹敵する。
 その他に、②ローパスフィルターレスであること、②2416万画素であること(画素数だけが必ずしも決め手ではないとはいえ、やはり引き延ばしていったときの解像感の保持は期待できる)、③画像処理エンジンが最新のEXPEED4であること、がある。つまりは新しもの好きが治癒しないのである。
 18-55mmVRⅡとのレンズキッドで買ったが、このレンズの小型・軽量なのにも惹かれた。前モデルが265gであるのに対し195gしかない。単焦点レンズやマクロを中心に使うとしても、押さえにもう1本持ち歩くのに苦にはなるまい。

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 デザインは気に入っている。チープな感じはないし、ハンドリングもなかなかよい。このレンズとのマッチングも悪くないと思う。高級機のごつさは見ただけで敬遠してしまう。NikonDfの人気が高いらしいが、往年のFシリーズよりはPENTAXの67あたりを連想してしまう。

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 さっそく試し撮りをしてみたので、何枚かアップする。

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 発色や解像感もそう悪くないのではないか?
 既存の方式とローパスフィルタレスとを比較すると、実は解像感そのものにそれほどの差はなく、ソフトによる処理でない分、自然な感じになるという。

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 いつものオリエンタルイーストの工場である。。金属の質感はどうだろうか?
 3日ほど使ってみて、PポジションだとISO感度を低くおさえようと絞り開放に近づけようとする傾向があるようだ。絞り優先で使ってみたり、輪郭強調を調整したりしてみたい。

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 このレンズは近接撮影でもけっこう寄れる。カタログにはAFで0.28m、MFで0.25mとある。それもズーム全域でである。この写真では日陰なこともあって、発色もピントももう一つという感じだが。

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 購入に踏み切ったのはもちろん値ごろになったという判断があってのことだが、何と(!)今月に入ったとたんにまた2000円(ショップによっては5000円)ほど値下がりした(・ ・)。
 EVF付のm4/3を使ってみると、一眼レフと比較してみても、一長一短であると感じる。EVFが鮮明さで劣るには違いないが、露出補正の効果がダイレクトに確かめられたりする利点はある。これからもD3300と他のカメラとを使い分けていくことになるだろう。
 防湿庫に眠っているレンズを復活させたいというのが主要な動機だが、お見せできるような写真が撮れたらまたアップする。

 (つぶやき
 新しいカメラを買うと新しいレンズが欲しくなるものだが、今のところそれはない。今回でNikonとのつきあいも落ち着くのではないかと思っている。デジタルカメラは次々と新しい技術が投入されてくるが、モデルチェンジのたびに劇的に絵がよくなるわけでもない。(他のメーカーでもそれほど新機種に物欲が動くということもなくなった。ただ、LUMIXはGM5が値ごろになったらきっと買ってしまうだろう。)
 と、いいながら、回折現象を補正するソフトが搭載されたらとか、必要によってボディ内手ぶれ補正が選択できるように搭載されたら、とかつい考えないでもない。まあ、回折現象の補正ソフトは十分な効果が確認できるような域には達していないらしいし、f8くらいまで絞れれば現状で不満はない。ボディ内手ぶれ補正を搭載すると本体に熱を持つというので、現在レンズ内補正を採用しているメーカーは当分併用はしないだろうし、そうすぐに手を出したくなることもないだろう……ないだろう……な。


by yassall | 2014-12-04 12:25 | カメラ談義 | Comments(2)

哲学堂公園

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 大学が江古田だったので、哲学堂の存在は早くから知っていた。いつか行ってみようと思いながら数十年がたってしまった。
 それが、なぜ今日という日に出かけていくことになったか、という理由はあとで書くとして、中野から江古田行きのバスに乗り、哲学堂下という停留所で下車すると公園入口。階段を上ると、最初にあらわれるのが哲理門である。山門様式だが、仁王像のかわりに右側には天狗、左側には幽霊の像が収められている。
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 軒瓦には「哲」の文字が。
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 時空岡は公園中央の高台で、宇宙館、三学亭、絶対城(図書館)などの古建築が配されている。写真は四聖堂である。ここにいう四聖とは孔子、釈迦、ソクラテス、カントである。
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 六賢台。東洋六賢人を祀る。
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 造園は入り組んだ作りになっていて、要所要所は懐疑巷、感覚巒、経験坂などと命名されている。唯物論にいたるには経験が必要であり、経験は五感によるといった具合である。
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 独断峡。独断は精神上の思想を基礎としており、唯心庭に通じるとある。よく分からない。
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 心字池に架けられた概念橋を渡ると唯心庭である。中央に鬼灯が鎮座している。「妖怪学講義」の井上円了らしくユーモラスな表情をしている。
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 小規模ながら日本庭園はなかなか瀟洒な作り。菖蒲池に流れ込む小川には石組みの滝が落ちている。
 木蔭のベンチでは近所の人々が涼みに来ている。しかし、日向に出ると炎天というべき強烈な日射し。かといって、日陰に入るとヤブ蚊の襲来。猛暑の中、まだまだ遠路を帰らねばならない私は、哲学の径も早々に通り抜ける。
 帰路は江古田から環七まで歩いて赤羽駅行きに乗り継いだ。往路の高円寺-中野間を除いて、本日の主たる移動手段は路線バスである。
         ※               ※             ※
 さて、この夏日に哲学堂まで出向くことになった理由である。フジのX-E1を買ったのは昨年の1月である。ローパスフィルターレスがまだ珍しいころで、横浜CP+(カメラ博)での展示や「APSでは最高画質」とのカメラ雑誌での評価に食指が動き、値がこなれてきたところで購入に踏み切ったのである。
 だが、期待が大きすぎるとありがちなことなのだが、「それほどでもないな」とがっかりすることが重なり、しだいに持ち出すことも少なくなっていた。
 もともと趣味性の高いカメラであるという認識でいたので、「フジのローパスフィルターレスを自分も持っているぞ」という自己満足でよかったのだが、あまり使わないでいるとやはり気になってくる。
 いっそ値のあるうちに(現時点で買った時の半値程度)手放して違うカメラを買おうかと思ったり、出番を増やす撮影機会はないかと考えてみたり。

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 そんな中、ずっと気になっていたのがX-M1のキットレンズとして発表された16-50mmである。結論からいうと、あれこれ悩んだ今日、中野のフジヤカメラで程度のよい中古(写真)を手に入れ、試し撮りに帰路にあたる哲学堂に立ち寄ったというわけなのである。
 X-E1を持ち出さなくなった理由のひとつはセットで購入した18-55mmレンズにある。なかなか評価の高いレンズではあるのだが、本体350gに対してレンズ310gでフロントヘビーになること、35mm換算で27mmはじまりが物足りないことが不満だった。
 16-50mmは明らかに廉価版で、外装もマウントもプラスチック(3枚の非球面レンズと1枚のEDレンズを含むレンズ10群12枚はオールガラス)。その代わり18-55mmと比較すると115gも軽い。35mm換算で24mmはじまりは広角的表現を広げる。
 ブラックとシルバーがあるはずなのだが、残念ながらシルバーしか在庫がなかった。LUMIXのPZもブラックボディにシルバーを合わせたので、そこはあまり気にしないのだが、塗料の関係か、やはりプラスチックそのもので質感は乏しい(趣味性はどうなった?)。
 さて、肝心の写りは? 光線条件としてはコントラストが高くなりすぎる嫌いがあったものの、決して悪くはないとは思う。だが、果たしてこのカメラ、このレンズでなくては撮れない写真だろうか? X-E1の出番は増えるかどうかはまだ分からない。

X-E1+16-50mm


by yassall | 2014-08-19 21:05 | 散歩 | Comments(0)