カテゴリ:カメラ談義( 12 )

2017年のニューフェイス

 昨年、少なくとも来年はこの「今年のニューフェイス」を書かなくて済みそうだ、と書いた。しかし、結果は以下の通りである。機材の新調にあたっては使用頻度の少ない機材があれば下取りに出すようにしている。自分のカメラ・ライフを見直しながらのつもりでいるのだが、それでも少々飽和気味だなと実感している。
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 CASIOのZR4000の購入は5月。昨年、一度候補から外れたことを書いた。なぜ復活にいたったかというと昨年からの流れがある。LUMIX12-60mmを入手して以降、旅行でもスナップでも、ほとんどのシーンをこのレンズでこなすことになった。すると、サブカメラの位置づけが変わってきたのである。M.ZUIKO9-18mmを中心にしていたころは標準域から望遠域をカバーする機材が欲しかったが、今度は広角域を伸ばしたくなったのである。もちろんGM5に9-18mmをつけて2台態勢でのぞむという手はあるわけで、超広角による絵作りをねらってなら当然の選択になるだろう。だが、たまたまそのような被写体に出会ったときの備え程度で、通常はメモや押さえとして使えるカメラはないかと考えたとき、にわかにZR4000が浮上してきたのである。
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 撮像素子は1/1.7型CMOS、レンズは35mm換算で19-95mm。画質はある程度は期待できると思ってはいたが、使い出してみると予想以上だった。撮像素子が小型である分ズーム比も高く、デジタルズームにしても2倍適度だとそれほど画質も荒れない。質感も含めてデザインはやはりいただけないと思うが、サブカメラとしてはかなりの実力を持っていると感じた。CASIOらしく、いろいろ遊びの機能も充実しているようだが、操作系に慣れていないこともあり、そのへんの使いこなしはこれからである。
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 E-M10Ⅱの購入は5月。G5とGM1を下取りに出した。GM1はGM5と2台態勢でと思って中古で買ったのだが、EVFがなかったり、露出補正等の操作系が面倒だったりであまり出番がなかった。Panasonicが生産を中止してしまったことから、かえって人気が高まったのか、購入金額からほぼ値落ちせずに売却出来たのは驚きだった。
 E-M10Ⅱが欲しくなったのも12-60mmがらみなのである。スナップにはGM5との組み合わせで使っていたのだが、このレンズだとややフロントヘビーでマッチングに難があった。それでも軽量なのにこしたことはないと持ち出して来たのだが、あるときGM5のAFロックが不調になったことがあった。一時的なものであったようで、ほどなく回復したのだが、それがきっかけとなった。
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 E-M10Ⅱに12-60mmを装着したところ。これでもまだフロントヘビーである。GM5の質量は211gであるのに対し、E-M10Ⅱは351g。この点に関してはやや早まったかなと思っている。というのは現有のE-M5が425gで、重量こそ若干かさむが、サイズ感はほぼ変わらないのである。ならば防塵防滴仕様であることも含め、E-M5で間に合った、あるいは使用範囲が広かった、ということになってしまうのである。
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 描写はまあまあというところだろうか? 新しい分、モニターのレイアウトが多少とも洗練されているのと、ダイヤル類が大きくなって扱いやすくなったこと、デザインも気に入ってはいるので、しばらく使い込んでいくことになるだろう。
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 m4/3のカメラと比べてしまうと、いかにもごつい。これでもNikonのFXシリーズの中では軽量タイプ(750g)なのだという。やれやれ、どのくらい持ち出す機会があることだろうか?
 D750の購入は9月。実は最初に候補に上がったのはD7500だった。(6月の発売前から2、3ヶ月あれこれ実用性を検討した。それはそれで楽しかった。)だが、APS-CならD3300で十分だと思ったし、どうせならフルサイズを一台持っていてもいいかなと考え直したのである。2014年の発売だから最新機種とはいえない。その分、値もこなれているし、初期に発生したというシャッターの不具合も解消されているようだ。ここでD90とX-E1およびFUJIのレンズとはおさらばした。
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 D750にあわせて新調したレンズはNikon24-85mmとTAMRON28-300mmである。24-85mmは手頃な常用レンズとして以前から欲しかったレンズである。28-300mmは購入の動機の一つになった舞台記録用に買った。TAMRONも評判のよいレンズだが、描写は純正の方がよいようだ。汎用性は高いから使い道はあるだろう。下は28-300mmで撮影した。
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 購入のもうひとつの動機は旧レンズが使用できることである。実のところ、まだ真価を引き出せていないというのか、使いこなせていないというのか、はたまた結局フルサイズ神話ということであったのか、画質的なところでは満足のいく結果が出ていない。しかし、おそらくは(少なくともフルサイズでは)最後の一台になるであろうから(?)なるべく持ち出す機会を増やしていきたいと思っている。(ということは、来年こそ「今年のニューフェイス」は書かなくて済みそうである。ZR4100、E-M10Ⅲが出ようと、G9が発売になろうと……。)

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by yassall | 2017-12-30 16:35 | カメラ談義 | Comments(0)

2016年のニューフェイス

 年の瀬となった。今年もけっこうカメラに投資する羽目になった。その分に見合うだけの成果を上げているかどうかは別として、昨年に引き続き今年のニューフェイスとして紹介する。
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 LUMIXG8は今年10月の発売である。購入の動機は新機能による。2014年の「D3300でニコン再入門」で、①回折補正、②ボディ内手ぶれ補正の機能がついたら新機種を買ってしまうかも知れないと書いたが、それらに加え、③ローパスレス、④防塵・防滴、⑤マグネシウム合金製フロントケースという仕様になった。
 ⑤は「フロントケースだけ?」という疑問が湧かないわけではないが、高級感というより、前面を金属化することでレンズ保持能力が高まり、より手ぶれを押さえる効果が期待されるというのである。そのため、前機種と比較すると100gほど重さが増したが、本気撮りのときはそれも手ぶれの抑制に資するのある。
 このところ、Panasonicは4Kで売り出しているが、私は動画にはほとんど興味がない。ただ、⑥4Kフォトについては今回フォーカスセレクトにフォーカス合成の機能も加わって、何かのときには遊べそうである。
 発表は夏ごろだったろうか、「ついに出てしまった!」と「また出費がかさんでしまう」という微かな嘆きと、待ち遠しい思いでいた。それでも当初はテストレポートも出そろい、値もこなれてきた年明けころかと算段を巡らしていたのだが、正式に発表された仕様表やカメラ店で実物を手にしているうちに購入を先延ばしにする理由がなくなってしまったのである。
 実は4月に前機種にあたるG7を買った。G7本体より、キットレンズである14-140mmが欲しかったのである。Panasonicとしては2代目にあたるこの高倍率レンズはなかなか値落ちしなかった(現在は10000円ほど値を下げている)。キットで買うと5000円ほどで本体がついてくる計算になるので買うことにしたのある。
 このG7を下取りにするタイミングをいつにするかも、発売1月で購入に踏み切った理由である。ついでに書いておくと、このG7が思いの外に使い勝手がよく、G8が操作系を基本的に引き継いでいることも決断を後押しした。
 「紅葉2016①昇仙峡・河口湖畔」でG8を持ち出した。上に述べたことがカタログ上だけの性能ではなかったことを実感できた、と私は思っている。とくに河口湖畔の夜景は手持ちで1/2.5秒のシャッタースピードしか切っていないのである。
 また、これはG8に初搭載というのはないのだが、LUMIXは⑦空間認識AFと⑧ローライトAFを謳っており、このところ機会の多くなった舞台撮影にも有力だと考えた。11月の「2016年埼玉高校演劇中央発表会」の投稿で1枚だけアップしたので確かめて欲しい。
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 G8の標準キットレンズは12-60mmである。実はこれも私には2代目なのだ。35mm換算で24-120mmの画角は私にとって理想というのに近く、春の発売を待ってほどなく購入した。2代目とはどういう意味かというと、G7を下取りにしてG8のボディ単体を購入するより、レンズ共々下取りに出してキットで買った方が安価で買えてしまうことに気がついたのだ。もちろん1度目に購入した金額より下取り価格の方がかなり下回ってしまう訳なのだが、考えようによって、より安価に新機種が入手できるだけでなく、レンズも新品になってしまう結果になったのだ。
 ところで、「函館旅行」のところでも少し触れたが、このレンズの導入はサブカメラに対する考え方を大きく変えることになった。メインカメラの画角の不足をカバーするという意味ではほとんど不要になったのである。とくに望遠側については120mm以上を必要とすることはまずなく、これまで侮っていたEXズーム(場合によってデジタルズーム)がけっこう役立つ(少なくとも撮像素子の小さいカメラと比較して)ことに気づき、緊急用にはそれで十分だと得心するようになったのだ。広角側については24mm以上をカバーするコンパクトカメラは見当たらない(CASIOに1機種あるが今度は望遠側が不満で本体サイズも大きい)。 
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 続いては同じLUMIXのTX1である。購入は5月。これも発表当時から発売が待ち遠しかったカメラである。決め手は1inchセンサーでありながら25-250mm(35m換算)の高倍率レンズをそなえていることと、簡素ながらETVが付いていることである。その分、110.5x64.5x44.3 mm(総重量310g)とコンパクトカメラとしてはやや大柄なのだが、最強のサブカメラになると確信して購入した。
 だが、いざ使い始めてみると、もしかすると出番がないかも知れない2台目として、主として記録用として持ち歩くにはやはり荷厄介だった。また、1inchセンサーのゆえなのだろうが、引き延ばしてみると画面は鮮明(つまりソフトでごまかしていない)なのだが、被写界深度が浅くなるせいか、今ひとつピリッとしない印象だった。
 その後、サブカメラというより、メインカメラとして使用すべきなのではないか、と思い直し、あれこれ設定を変更してみたりした。「紅葉2016②森林公園」で使ってみて、ようやくポジションを得たという感じになった。今度は少々シャープネスが高すぎる気もするが、私はもともとカリカリ、パリパリ(場合によってはガリガリ)の絵が好きなのだ。
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 右側がG7のキットレンズだった14-140mm(35mm換算で28-280mm)である。比較のために左側に置いたのはフィルム時代に使っていたTAMURONの28-200mmレンズ(同画角のレンズはNikonも持っていたし、TAMURONも2代目。この代になってずいぶんコンパクトになった)。
 入手して一番役に立ったと実感したのは舞台撮影のときである。主として45-200mmを使って来たのだが、舞台全景を撮るためにはどうしても標準域のレンズをつけた2台目が必要になってしまう。このレンズであれば全景からアップまで一気に画角を変化させることが出来るし、第一に装備が格段に軽量になるのである。望遠側が不足することがあるが、先に述べたEXズームあるいはデジタルズームを試してみたところ、(私としては)十分に満足できる結果が得られたのである。
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 専用のフードを装着したところ。今年は他にSIGMAの19mmも買った。廉価な割に単焦点レンズらしく描写はすこぶるよい。TX1の実力が分かってきたので、GM5に19mmかOLYMPUSの9-18mmをつけて2台で持ち歩くか、G8とSONYのRX100の組み合わせでロケに出るか、当分の間、このあたりが基本的な撮影スタイルになりそうな気がしている(もちろんそれぞれ単体でも可である)。わざわざ、当分の間、と書いたのは、少なくとも来年はこの「今年のニューフェイス」を書かなくて済みそうだ、という意味である。どうだろうか?


 TX1の実力と書いたが、次の一枚を撮ったとき、ほぼ確信のようなものが生まれた。下のD3300の一枚と比較してみると、もちろん季節と時間帯の違いはあるが、条件によってAPS-Cと十分渡り合えると思ったのである。ボケ味などに違いが出るが、つまりはどのカメラを選択するかは用途によるのである。
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 TX1による画像。

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D3300による画像。

【追記】
 2月8日、パナソニックはLUMIX G8のファームウェアを更新した(Ver.1.2)。動画撮影時、撮影待機中のボディ内手ブレ補正による動作音を改善したというので、さっそくダウンロードし、バージョンアップした。確かに気になっていた動作音がピタリと止まった。これで天下無敵である。(2017.2.9)




 


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by yassall | 2016-12-10 17:46 | カメラ談義 | Comments(2)

2015年のニューフェイス

 年の瀬も迫り、一年を振り返る季節になった。最初に何から始めるべきか、カメラの話からになってしまうところが業なのである。
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 今年、ニューフェイスとして最初に仲間に加わったのはGM5である。これは発売されたときから値がこなれてきたら必ず買おうと思っていたカメラである。
 m4/3への移行を考えたとき、OLYMPUSからと、Panasonicからの二つの入口があった。同じマウントを採用して競い合っているわけだが、手ぶれ補正でいえばOLYMPUSが本体内蔵型のセンサーシフト方式、Panasonicがレンズシフト方式を採用するなどの違いがある。どちらから入るかによって、その後に選択できるレンズに微妙な制限がかかって来るのである。
 そのころ、EVFを内蔵しているのはPanasonicにしかなかったし、OLYMPUSのレンズで欲しいのは広角ズームの9-18mmしかなかったから(焦点距離が短いレンズはそれほど手ぶれを気にしないで済むから)、私はPanasonicを選んだ。m4/3はまだまだ開発途上で、つぎつぎと新しい機能を搭載した機種が登場し、退職したてのころは使い倒すまでこの一台と心に決めたはずなのに、ずいぶん買い替えや買い増しをするはめになった。
 ただ、GFシリーズについてはデザインの方向性に納得がいかないようになり、高級機版であるGHシリーズにはもともと手を出さなかったものの、その大型化には疑問を覚えるようになった。新しく出たGX8などは機能的にはかなり魅力的な機種であるが、やはり大きすぎるという一点で食指が動くことはない。
 そこへ行くとこのGM5こそ、m4/3の特性を最大限に生かしたヒット作であると思うのである。その重さは211g。SONYのRX100が213gであることを考えると驚異的な軽さであるといってよい。もちろん、キットレンズである12ー32mmであっても70gが加わるが、それでも対RX100比で68gの差しかない。それでいて外装はマグネシウム合金、ダイヤル類はアルミ削り出しという耐久性と高級感を備えたボディにEVFが内蔵されているのである。
 難点といえば、電子シャッターのデメリットとして、高速シャッター撮影時に高速で動く電車などの動体が歪むことがある。だが、それも風景主体の私には何事もない。
 使ってみるとEVFは視界ギリギリだし、少し大きいレンズを装着すると見た目のバランスがよくないことは確かだ。しかし、それにも増してこの携帯性のよさを一度味わえば(用途によってだが)、少なくとも街に出て行くときに他のカメラを選ぶ理由はなくなる。

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 GM5を買ったのが4月9日。すっかり気に入ってしまい、このGM1を中古で買い増ししたのが5月11日である。この軽さなら2台持ち歩きも楽勝だろうし、サブカメラとして別のカメラと組み合わせでも気楽に採用できると踏んでのことである。
 ところでこのGM1、中古だとAランクでも16200円で買えてしまったのである。なぜこんな値段になってしまうのかとフジヤカメラの店員さんに聞いてみると、家電メーカーのカメラだからというのがその理由であるということである。そうだとすると、カメラさえ気に入っていればPanasonicの中古というのは狙い目だなあと思ってしまう。家電メーカーだから不人気だというが、使ってみると家電メーカーならではの便利機能があったりするのだ。
 GM1はGM5の発売と同時に発展形のGM1Sになってしまい、それにともなってシルバー色はなくなってしまった。いつもはブラックを選ぶ私だが、このシルバー色はきれいだなと思う。実はまだあまり持ち出す機会がないのだが、買ったことを後悔はしていない。
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 CanonのG3Xは1.0型センサーを用いたレンズ固定式(コンパクトカメラと呼ぶには少々大柄なのでこう呼んでおく)のカメラである。今年の購入計画には全く入っていなかったのだが、何と!発売と同時に買うことになった。6月25日のことである。
 その理由の一つは発売記念キャンペーンとしてEVFKITが限定5000台で出たことである。普段3万円程度のEVFが実質5千円程度で手に入るとすれば、多少の値崩れを待つよりよほど安価になることになる。
 そして何よりそのスペックである。35mm換算で24-600mmレンズを備え、防塵・防滴仕様とあって、まず最初に思いつくのは旅行での携行である。さらに記録程度であれば舞台撮影にもうってつけではないだろうか?
 事前にフジヤカメラに予約を入れ、発売日と同時に中野に向かったわけだが、いちおう池袋に寄りビックカメラで現物を見てからにした。いくら何でもパンフレットの写真だけでは不安だったのだ。
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 外付けのEVFと別売のフード(アタッチメントが必要だがフィルターも装着できる)を取り付けるとこんなスタイルになる。いわゆるちょんまげは不格好には違いがないが、EVFのあるなしでは撮影の快適性がまるで異なるのである。
 購入を躊躇する理由があるとすれば733gという重さだろう。これ一台と割り切らなくては旅行などに持っていけるものではない。逆にこれ一台で済むというスペックを持っているから選ばれるようなカメラなのだろう。
 このところCanonは1.0型のラインナップを揃えている。サブカメラは1/1.7インチで十分だと考えて来たし、光線条件さえよければm4/3とも遜色のない絵が撮れる。だが、ひとたび曇り空だったり、大伸ばしにしたかったりするときは、とたんに心許なくなってくる。その点、面積で2.7倍となる1.0インチであれば心強いことは確かだ。
 ただ、G7Xも、新しく出たG9X・G5Xも、いずれも中途半端で帯に短したすきに長しの感が否めない。このあたりのコンパクトカメラで一番注目しているのはLUMIXのLX100であるが、GM5があれば私には不要である。
 Nikonがp300番台とp7000番台の製造を中止してずいぶんになる。Nikonが1.0型センサーを用いてp300番台と同程度の大きさで24-120mmレンズ搭載、もしくはp7000番台の大きさでEVF付24-200mmレンズ搭載のカメラを発表したりしないか、私は期待しているのである。
 ※Nikonは1.0型をコンパクトカメラに採用するだろうか、それともミラーレスに限定するのだろうか? はたまた1/1.7インチ(センサーそのものが製造中止になるといううわさもあるが)からは完全に撤退してしまうのだろうか? コンパクトカメラは1/2.3インチで十分だという考え方なのだろうか? 確かにp610やp900はよく売れているようだ。センサーの大きさを他の技術でカバーしうるという自信があるのかも知れない。そういえばP330の前に使っていたP310は1/2.3インチのセンサーだったが良く写った。高倍率にするにはセンサーが小さい方が有利だということもある。何にしても、一眼レフに比べて何かと評価の下がりがちなNikonのコンパクトカメラであるが、私はその実力を認めもし無骨さを含めて好きなのである。




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by yassall | 2015-12-28 19:59 | カメラ談義 | Comments(3)

D3300でニコン再入門?

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 D3300はNikonデジタル一眼レフのエントリー機(入門機)である。今年2月に発売されたときから注目していたのだが、買うとしても1年後だろうと考えていた。それが、つい我慢できずに、先月末に買ってしまった。
 どこに注目したかというと、まず①ボディに新素材として炭素繊維を採用したことにより、剛性と軽量化を両立させたことがある。
 フイルム時代から一眼レフはNikonを使ってきたが、定年を期にm4/3への乗り換えをはかった。大きくて重いカメラは結局持ち出さないから、というのが理由だった。
 D60を手放し、デジタルではD90のみ残した。D90が620gであるのに対し、D3300は410g(SDカードと電池込みでも460g)である。D90を残したのはモーター内蔵でないレンズでもAFが可能であるからだ。話が前後するがD7000が出たときのこと、視野率が100%となり、マニュアルレンズでも露出計が連動するとあって、発表されるや「やられた!」と思ったし、思わず買い替えを考えた。そのD7000が690g、D90とはわずか70gの差であるが、手に取ってみてたちまち熱がさめた(後継機のD7100は675gとやや軽量化)。現有のOM-D EM5が373gであるから、410gという重量はm4/3に匹敵する。
 その他に、②ローパスフィルターレスであること、②2416万画素であること(画素数だけが必ずしも決め手ではないとはいえ、やはり引き延ばしていったときの解像感の保持は期待できる)、③画像処理エンジンが最新のEXPEED4であること、がある。つまりは新しもの好きが治癒しないのである。
 18-55mmVRⅡとのレンズキッドで買ったが、このレンズの小型・軽量なのにも惹かれた。前モデルが265gであるのに対し195gしかない。単焦点レンズやマクロを中心に使うとしても、押さえにもう1本持ち歩くのに苦にはなるまい。

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 デザインは気に入っている。チープな感じはないし、ハンドリングもなかなかよい。このレンズとのマッチングも悪くないと思う。高級機のごつさは見ただけで敬遠してしまう。NikonDfの人気が高いらしいが、往年のFシリーズよりはPENTAXの67あたりを連想してしまう。

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 さっそく試し撮りをしてみたので、何枚かアップする。

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 発色や解像感もそう悪くないのではないか?
 既存の方式とローパスフィルタレスとを比較すると、実は解像感そのものにそれほどの差はなく、ソフトによる処理でない分、自然な感じになるという。

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 いつものオリエンタルイーストの工場である。。金属の質感はどうだろうか?
 3日ほど使ってみて、PポジションだとISO感度を低くおさえようと絞り開放に近づけようとする傾向があるようだ。絞り優先で使ってみたり、輪郭強調を調整したりしてみたい。

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 このレンズは近接撮影でもけっこう寄れる。カタログにはAFで0.28m、MFで0.25mとある。それもズーム全域でである。この写真では日陰なこともあって、発色もピントももう一つという感じだが。

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 購入に踏み切ったのはもちろん値ごろになったという判断があってのことだが、何と(!)今月に入ったとたんにまた2000円(ショップによっては5000円)ほど値下がりした(・ ・)。
 EVF付のm4/3を使ってみると、一眼レフと比較してみても、一長一短であると感じる。EVFが鮮明さで劣るには違いないが、露出補正の効果がダイレクトに確かめられたりする利点はある。これからもD3300と他のカメラとを使い分けていくことになるだろう。
 防湿庫に眠っているレンズを復活させたいというのが主要な動機だが、お見せできるような写真が撮れたらまたアップする。

 (つぶやき
 新しいカメラを買うと新しいレンズが欲しくなるものだが、今のところそれはない。今回でNikonとのつきあいも落ち着くのではないかと思っている。デジタルカメラは次々と新しい技術が投入されてくるが、モデルチェンジのたびに劇的に絵がよくなるわけでもない。(他のメーカーでもそれほど新機種に物欲が動くということもなくなった。ただ、LUMIXはGM5が値ごろになったらきっと買ってしまうだろう。)
 と、いいながら、回折現象を補正するソフトが搭載されたらとか、必要によってボディ内手ぶれ補正が選択できるように搭載されたら、とかつい考えないでもない。まあ、回折現象の補正ソフトは十分な効果が確認できるような域には達していないらしいし、f8くらいまで絞れれば現状で不満はない。ボディ内手ぶれ補正を搭載すると本体に熱を持つというので、現在レンズ内補正を採用しているメーカーは当分併用はしないだろうし、そうすぐに手を出したくなることもないだろう……ないだろう……な。


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by yassall | 2014-12-04 12:25 | カメラ談義 | Comments(2)

デジカメ事始め・その2

IXY400
 デジカメを常用するようになったのはIXY400あたりからではないか? IXYは各社がAPSカメラを発表していたころ、「カードサイズカメラ」のキャッチフレーズで売り出したCanonのシリーズ名である。IXY DIGTALはその名を受け継いだわけだが、このIXY400も長方形の躯体につや消しのステンレス外装というデザインがオシャレだった。このころ、記録媒体はコンパクトフラッシュが主体で、厚みこそそれなりだったが、カバンの中への収まりもよく、いつも持ち歩くカメラとして重宝した。

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 写真は学生時代の旧友たちと岩手の大沢温泉や宮沢賢治の羅須地人協会跡をたずねたときのもの。旅行に出かけるときなどはメインはフイルムカメラだったが、もう一台持って行こういう気にさせるサイズと重さだった。基本的にフィルムはプリントして鑑賞するものであるのに対し、パソコンに記録させ、いつでもモニターで見たり見せたりすることができる便利さに、だんだん私もとらわれていくことになる。
 ※発売は2003年。私がいつ入手したかは記録が見つからないのだが、少なくとも2004年には使い始めている。
 (1/1.8CCD4.1メガ、87×57×27.8mm、185g)

DiMAGE A200
 DiMAGE(ディマージュ)A200は先行するA1・A2の廉価版として発売された。コンデジというより、このころネオ一眼とかネーミングされていた系統に属する。A1・A2がMINOLTAブランドで発表されたのに対してA200がKONICAMINOLTAとなっているのは、もちろんコニカと合併した後だからである。
 廉価版と書いたが、外装がマグネシウム合金からプラスチックになったものの、デザイン的にはすっきりして私はこちらの方が好みである。写りの中味は変わらなかったはずである。

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 A200は私にはフィルムカメラにとって変わりはじめた最初期のカメラである。レンズは28-200mm相当という、いわば何でも撮せるレンズ。7倍ズームということになるが、電動ではなく手動である。手動の方がそのときの撮影に必要な画角を、すばやく、正確に選択することが可能なのだ。フィルターネジもちゃんと切ってあり、いかにも写真を撮る道具というつくりになっていた。
 液晶モニターは1.8型という小型のものであったが、A200はEVF(電子ビューファインダー)が備わっていた。これまであげてきたコンデジはみな光学ファインダーがついている機種であったが、視野率が低く、どれも全く役に立たなかった。A200のEVFは性能的にはまだまだだったが、視野率100%が確保され(機構的に必然として)、ファインダーをのぞきながら構図をつくれるという意味で、フィルムカメラに近い感覚での撮影を可能にした。
 もちろん、フィルムカメラとの併用がこの先もしばらく続いていくのだが、今日はこれ一台でいいかという信頼感を与えてくれたのだった。

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 試写1号。「これは使える!」と思った1枚。2005年撮影。

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 横浜・山手西洋館(外交官の家)。F5といっしょに持って回った。2005年撮影。

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 郡上城。2005年撮影。

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 郡上八幡町中。

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 郡上八幡は水の町であった。

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 高知・竹林寺(三十一番札所)。2006年撮影。

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 姫路城。天守閣前広場のギリギリの位置から28mm側で撮影した。2007年撮影。

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 A200の限界を感じたのは広島に持っていったときだった。こうして見てみるとそれほどひどくもないか、とも思うが、ともかく原爆ドームを前にしては、対象をまったく写し撮れていないと痛感したのだった。2007年撮影。

 ※A200を購入したのは一度MINOLTAのカメラを使ってみたかったという理由もあった。KONICAと合併と聞いて、これがラストチャンスかという予感がしていたのだが、KONICAともどもカメラ産業から撤退してしまったのはそれからまもなくだった。この28-200mmレンズの性能は評判通りだと納得した。まだまだ新製品・新技術に挑戦してほしかった。
 (2/2.3CCD8.3メガ、114×80×115mm、505g)

 余談だが、リチウム充電池はCOOLPIX5400と共用できた。それぞれに予備電池を買ったのだが、1個でこと足りたので2個が未使用のまま残った。デジカメの進化は早く、充電池を消耗してしまう前に次の製品が欲しくなってしまうのである。因果である。
 そこでA200で撮った氷川丸(2005年撮影)とRX100で撮った氷川丸(2013年)とを比較してみる。はっきりいって、こうしてリサイズしてしまえば、差はない。(船尾から長く伸びた鎖あたりに差があるといえばある。)

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 (A200)
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 (RX100)


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by yassall | 2014-07-17 16:51 | カメラ談義 | Comments(2)

デジカメ事始め・その1

 カメラ談義コンデジ篇である。デジカメ事始めと題名をつけてみた。デジカメについては現在進行形というところがあるので、この先どう続けられるかは不明だが、使い始めのころがどうだったのか一度振り返っておくのも悪くないと思ったのだ。

COOLPIX885
 一眼レフも各社から出はじめていたが、まだまだ早いと思っていた。そこで、初めて買ったのはNikonのコンデジタイプCOOLPIX885である。300万画素を超えたら買ってもいいかな、と考えていたのだが、前モデルの880よりかなり小型化したことから購入に踏み切った。
 買ったといっても、まだ写真を撮る道具とは考えていなかった。新宿のニコンプラザで話をしていたとき、これはバスの時刻表をメモにしておくような使い道がいいのではないか、というようないい方をNikonの社員がしていた。(もちろんこれはフィルムカメラの完成度と比較してデジカメはまだまだ開発途上だという意味での発言であろう。)
 COOLPIX885の発売は2001年10月。下のサンプル写真を撮影したのが2001年12月だから、発売とほぼ同時に購入したのだろう。

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 写真は長崎のハウステンボス。9.11の関係で沖縄修学旅行が中止になってしまい、急遽長崎へ修学旅行に行くことになった。その下見に出かけたときに携行したのである。ケーブルでつなげばTV画面で見られるところから、打ち合わせの際に情報を共有するのに便利だろうと考えた。
 記録媒体の容量しだいで、枚数を気にせず記録できるところも、そうした使い道には適していた。だが、1/1.8CCDという撮像素子はコンデジとしては大きい方だと思うが、300万画素ではまだまだ解像度はもの足りなさ過ぎた。この写真ではそうでもなさそうに見えるが、少し拡大するとたちまちジャギーがあらわれる。画質もいわゆる塗り絵だった。

  (1/1.8CCD3.2メガ、95×69×52mm、225g)

COOLPIX5400
 そんなわけで、あまり出番のなかった885を下取りにして入手したのがCOOLPIX5400である。(発売は2003年。購入もその年である。)

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 この機種についてはNikonも相当に気合いを入れて作ったのではないだろうか? まずはレンズである。885は38-114mm(35mm相当、以下同じ)3倍ズームであったが、5400は28-116mm4倍ズームで8群9枚構成のうち非球面が2枚、Nikon自慢のEDレンズが1枚使われている。たぶん28mm始まりのズームは他社に先んじていたのではないだろうか? コンタックTVSのときに書いたが、28mmと35mm前後とでは表現力がまったく異なる。

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 軍艦部もなかなかいかめしい(液晶モニターは1.5型13.4万画素と今とはとても比べものにならないほど小さいが)。もちろんMASPは選択可能、電源として専用のリチウム充電池の他に2CR5タイプの乾電池が使用可能というのも安心感があった。さらにボディ外装はマグネシウム合金ということで、買ったときは長く使おうという気持ちで買ったのである。

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 ところが、実際に使ってみると?という感じるときが多かった。期待値が高すぎたということがあるにせよ、これでEDレンズ?といぶかしく思ったことも一再ならずあった。ただ、私自身がデジカメの特性に不慣れだったせいもあるかも知れない。ホワイトバランスなどというのはまったく未知の分野であった。ともかく、さあ写真を撮ろう!というときは、まだまだフイルムカメラの方を持ち出していた時期だったのある。

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 最初の沖縄修学旅行にも携行した。転勤後だったが今度は実現できたのだ。

  (1/1.8CCD5.1メガ、108×73×69mm、320g)


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by yassall | 2014-07-16 15:57 | カメラ談義 | Comments(0)

COOLPIX S8200 3月の散歩

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 久しぶりにS8200を持ち出してスナップしてみた。最初は「3月の散歩」としてアップしようと思っていたのだが、カメラ談義の一項目に置いておくことにした。
 NikonがS8200を発売したのは2011年9月。私が買ったその年12月時の価格は19800円であった。購入の動機はメインカメラにかわるサブカメラではなく、メインカメラといっしょに持ち歩くサブカメラが欲しかったからである。
 メインといっても、退職後は重くて仰々しいカメラをきらって、もっぱらm4/3を愛用するようになり、とくにOLYMPUSの9-18mmがお気に入りなのである。だが、たとえば旅先で目にし、写真におさめておきたい対象はさまざまである。そこで、その広角系に傾いた画角をカバーするカメラがあったら便利だろうと考えたというわけなのだ。つまりは、レンズ交換の煩わしさ(というより、何本も持って出ること自体がおっくうなのだ)から解放されたいという不精者の発想なのである。
 したがって、それは広域の画角をカバーしながら軽量で、もし出番がなくても持って出たことを後悔しないですみ、それでいて画質もそこそこには使えるというのが条件になる。S8200は撮像素子が1/2.3型CMOS、画素数16.1メガ、レンズは4.5-63.0mmで35mm換算25-350mmの14倍ズームである。フィルムカメラの時代だったら考えられないスペックであるが、普及タイプのデジカメとしてはむしろ抑えめであることが気に入った。10群11枚にEDレンズ2枚を使用していることなども、いかにも手抜きをしないNikonらしかった。
 それでも、肝心の絵が使いものになるのかサンプル画像などでは判断がつきかねず、新宿のニコンプラザで試し撮りをさせてもらったりした。(私がお願いする前にプラザの人が勧めてくれたのだ。手持ちのSDカードに収めて自宅で拡大してみたりした。)
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 志村坂上にあるオリエンタル酵母の工場である。近くによったときはつい被写体にしたくなる。S8200は1/2.3型ではあるが、画素数が16.1メガあるので、光線条件さえよければそれなりの絵を作ってくれる(と自分では評価しているのだがどうだろう?)。
 フィルムカメラの時代は、フィルムは同じであるはずなのに、一眼レフと普及タイプのコンパクトカメラの差は大きかった。ポスターサイズにプリントするとか、夜景であるとかでない限り、デジカメではそれほどの差を感じないのは、おそらくはカメラ内部で電子的な補正が加えられているからだろう。それが嫌だという人もいるが、私は気にしすぎる必要はないと思うし、技術の進歩として受け止めていいと考えているのである。
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 池袋の東口駅前。ポスターをとりこんで画面を構成するのは他人のふんどしで相撲をとるようで気が引けるのだが、池袋がずいぶんオシャレな街に見えてくる。どうせならポスターをもっと広くとってもよかったが、まあ画質を確認するための試写ということで。(右側のビルの描写などはなかなかいいと思う。)
 S8200をもう一度使ってみようと思った理由は3:4というアスペクトも面白いかも知れない、と考えるようになったためもある。(2:3が選択できないのである。あとからトリミングすればいいという人もいるかも知れないが、やはり違うのである。)

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 これは近所のS短大ホールの裏手。日時が異なるので曇り空だが、少しレタッチしてある(他もしてあるが)。しばらくサブカメラとして愛用していたS8200の出番が減った理由はRX100を買ったからであるが、最近E-M5と12-50mmの組み合わせを導入してから画角域が重複することに気がついた。RX100はまだまだ使っていくことになると思うが、どうせサブカメラとしていっしょに持ち歩くならもう少し異なる画角域をカバーするものがあったらと、また欲張りなことを考えたのである。
 LUMIXのLF1なども評判がよいし、PENTAXのQ7なども面白そうである。だが、似たようなカメラばかりあってもなあ、とか、結局かさばるようになると持っては出ないなあ、とか、あれこれ思案(が楽しいのでもあるが)しているうちに、「そうだS8200があるではないか!」ということになった。さて、復活S8200となるかどうか!?

 (103.7×59.3×32.7mm、213g)


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by yassall | 2014-03-05 12:28 | カメラ談義 | Comments(0)

Canon IXY310

 デジタルカメラの時代になっても撮像素子サイズにその名を残すAPSは、アドバンストフォトシステム (Advanced Photo System)がフルネームである。私たちはAPSフィルムとかAPSカメラとか言ってしまっていたが、APSはフィルムそのものの名称ではなく「進化した写真システム」という意味なのである。富士フイルム、イーストマンコダック、キヤノン、ミノルタ、ニコンによって共同で開発され、1996年4月に販売が開始された。
 フィルムの正式名称はIX240。フィルム幅が24mmであることからだが、35mmフィルムに比べて二回りは小さい。面白いのはH(ハイビジョン)サイズ(9:16)が基本となる画面サイズで、左右をトリミングしたC(クラッシック)サイズ(2:3)、上下をトリミングしたP(パノラマ)サイズ(1:3)を撮影の途中で変更できた。また、IXはInformation Exchangeの略で、デジタルカメラのExifのように、シャッタースピードや絞り値などの撮影情報、日付・時間等をフィルムの磁気面に記録し、後から参照したり、プリント時に利用(日付入りの有無を後から選択できるなど)することが出来た。
 35mmフィルムに代わる「新規格」という鳴り物入りで、各社からデザインも未来的な、それなりの意気込みを感じさせる製品がつぎつぎと発売され、カメラ量販店などでも店員が売り込みに懸命であった。カメラ本体はもちろん、レンズや現像機材など、35mmシステムには膨大な資産があり、それらが一気に新企画に入れ替わってしまうとも考えられなかったが、時代に取り残されるのもシャクだとばかり、私も一台買ってみようと思うようになった。

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 そこで私が選んだのが今回取り上げるIXY310である。システム全部を入れ替えるなどという決意(そんな決意をしなくてよかったのだが)はなく、まずは様子をみようということ、そしてもちろん新しもの好きというのがその動機だ。
 Canonのキャッチフレーズは「カードサイズカメラ」だった。後述するようにAPSカメラの描写力には結局は満足できなかったのであるが、ライカ以来35mmフィルムのサイズに制約されてきたカメラの大きさの変更を可能にした功績は大きいと思う。(もちろん110カメラなどの歴史はあるが、トイカメラの域は出なかったし、普及することもなかった。)そしてデジタルカメラの時代を迎えてもCanonはIXYをシリーズ名として残したのである。
 IXY310のレンズは26mmf2.8(35mm換算で32.5mm)の単焦点。1円玉におさまる大口径が謳い文句だったが、非球面レンズ1枚を含む4群4枚構成でけっこう評価は高かった。
 で、写りはどうだったかという話である。開発中は35mmフィルムを「超える」、発売後は「同等」とアナウンスされていたように記憶しているが、銀塩フィルムという点では根本的な変更はなく、計算してみると面積比で2.3:1という差は埋めようがなかったということではないだろうか。
 光線条件がよければそれなりの解像感や発色が認められたが、明暗比が高かったり、奥行きを表現したかったり、夕暮れ時のような光線条件のもとではがっかりさせられるときが多かった。
 現像後、カートリッジ(そういえばAPSはパトローネといわずカートリッジといった)のまま返され、焼き増しなどもカートリッジごと渡すという方式も、その保管方法も含め慣れることが出来なかった。そして何より、時代はすでにデジタルカメラの時代へと移行しつつあったのである。
 このカメラを見せると、同僚たちに「それ、デジカメですか?」と尋ねられたのを記憶している。35mmカメラとは明らかに異なる「新しい」カメラという意味で、そのさきがけに位置したのかも知れない。
 それでも、そのサイズから常にカバンの中に入れておく常時携帯用カメラとしてけっこう持ち歩いていた時期があった。面白かったのはHサイズである。パノラマほどではないが、左右に視野を拡げることで開放感が生まれ、情報量が増した。現在、テレビはほとんどハイビジョンサイズになっているが、その視界は新鮮だった。
 今日のデジカメではさまざまなアスペクトを選択できるものが多いが、アスペクトによって対象の切り取り方は異なるわけであって、その使い分け、使いこなしは奥が深く、そのすべてをマスターするのは本当は容易なことではない。
 まあ、そのことを最初に教わったのもIXY310からというところだろうか。
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         (89.5×59.8×23.5mm、125g)

 新しく[カメラ談義]というカテゴリを起こして始めたシリーズであるが、サブカメラ・フィルムカメラ編はここまで。また、つぎの構想がまとまったら新シリーズを始めたい。
 とはいえ、メインカメラとなるようなカメラについては、あえて人に語るほどのブツも知識も持ち合わせておらず、あるとすればMINOLTAα9のような気になりながらついに入手にいたらなかったカメラへのオマージュになってしまいそうである。デジカメについては現在進行形のようなところがあり、その進歩についていけているという自信もない。
 現時点での、特にコンパクトカメラの最大のライバルは、携帯・スマホ・タブレットだろう。実際、観光地などへ出かけるとカメラ・携帯と並んでipadをかざしている人を少なからずみかけるようになった。ただ、その分、カメラの方も対抗して高性能化が進んでいるのは頼もしい。
 次から次へと新製品を追いかけていくわけにもいかないが、自分で気に入って、使ってみての範囲で、いくつか感想などを書いておきたい気もする。またその時はお付き合いをいただければ幸いである。


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by yassall | 2014-03-03 01:51 | カメラ談義 | Comments(0)

リコー GR1S

 リコーはカメラメーカーとしても老舗である。そして個性的な製品と独自の販売戦略で今日まで生き残って来た。
 記憶に残っている中ではRICOH AUTO HALF SEがある。どこがオートなのかというと、フィルムの巻き上げがゼンマイによるスプリング式になっていたのである。つまり、オートといっても電動化されているわけではないのだが、巻き上げレバーが省略されたスタイルは、当時としてはたいへんモダンなデザインに見えたものだった。
 ハーフというのは、まだフィルムが高価であったころ、1枚分を半分ずつにして撮影する(つまり、12枚撮りフィルムであれば、24枚撮せることになる。ただし、普通にかまえると画面はタテ位置になる)ことができるように考案された方式である。この分野でリコーはオリンパスと人気を分け合った。
 そうした大衆化路線ではリコーXR 500 も印象深い。普及価格帯の一眼レフとして発売されたその価格は39,800円、TVでは「サンキュッパ」のキャッチフレーズが大評判となった。自分にも一眼レフが持てそうだ、という気にさせた功績は大きい(それでも当時の初任給の半額程度だが)。
 ついでにいうと、リコーの一眼レフはペンタックスのKマウントを採用していた。もしかするとリコーがペンタックスを吸収合併するにいたる縁はこのときすでに始まっていたのかも知れない。

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 さて、GRには前史がある。それは1994年に発売されたR1である。17×61×245mmという大きさに145gという軽量ボディーは限りなくパトローネの大きさに近づけたのだという。大げさでなくワイシャツの胸ポケットにおさまった。
 レンズは30mmF3.5(4群4枚)で、のちにマルチコート化された。基本的なデザインは変わらなかったが、さまざまな進化形に発展し、ローライがOEMを出したり、フランスのファッションブランドとのライセンス契約によるELLEが発売されたりした。写真でみると瀟洒なデザインのものがたくさんあり、どうして買っておかなかったのかと今さらながら悔やまれてならないときがある。
 そのR1のデザインを踏襲しながらハイエンド機としてのコンセプトをもってGR1が発表されたのが1996年のことである。新素材であるマグネシウム合金のボディーに28mmF2.8(4群7枚)のレンズを搭載させた。R1と比較すると厚さが26.5mmとなり、重量が175gとなったが、それでも軽さは際立っていた。
 私がGRを使い出したのは1998年のGR1Sからである。とにかくそのレンズの評価が高かったことと、つねに持って歩けるカメラが欲しかったからである。その後も「さあ、今日は写真を撮るぞ」というときはTVSを持ち出したが、375gという重さは常時携帯をためらわせた。シャッターチャンスとめぐりあったとき、すぐに取り出せるカメラというぜいたくを満たしたかったのだ。
 使ってみて、世評にたがわぬその性能に驚嘆した。よく試し撮りに池袋西口の芸術劇場前公園を使ったのだが、プリントを見るとその緻密さはもちろん、石畳の質感、噴水の量感、木立のような自然物から芸術劇場のような人工物にいたるまで、描線の繊細さと色彩の鮮やかさはなみなみでない実力をうかがわせた。
 リコーのレンズは確かリノケンというブランド名を持っていたと記憶しているが、このレンズについてはGRを名乗り、限定販売ではあったがLマウントによるものも作製された。それだけのことはあった。

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               (117×61×26.5mm、180g)

 GRは2001年に完成形であるGR1V、1999年に21mmF3.5を搭載させたGR21、廉価版でステンレス外装のGR10(1988年)が発売された。
 リコーのすごいところは、デジタル時代になっても同様のデザイン、同様の28mm(相当)レンズによってGRをシリーズ化してしまったところである。1号機から評価は高かったが、APSサイズの撮像素子を積んだ最新版にはときおり食指を動かされないでもない。


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by yassall | 2014-02-22 14:49 | カメラ談義 | Comments(0)

CONTAX TVS

 サブカメラとして愛されたカメラにライカとミノルタの提携によるライツミノルタCL(海外ではLeica CL)がある。ミノルタはライカとの提携を解消した後にもCLEを発表している。
 ときたま10万円台で中古が出ていたりすると「買ってしまおうか」という衝動にかられなかったこともない。その衝動を抑え切れてしまうところがマニアにはなり切れない所以なのだろう。
 さて、今回の遠回りはこれでおしまい。

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 今日のカメラ談義はCONTAX TVSである。
 T2のレンズは38mmF2.8だった。38mmはその当時発売されていたコンパクトカメラによく採用されていた焦点距離である。高級機には少々似つかわしくない取り合わせであるのだが、この選択には納得させられるものがある。
 一眼レフの標準レンズとされていたのは50mmであったが、実際に使ってみるとやや望遠系である。50mmは廉価版でもF1.8級の大口径レンズであるので、撮り方によっては美しいボケが味わえたりするが、スナップにはやや不向きである。(だから、逆に50mmを使いこなせたら一人前などと言われたりもした。)
 よく、50mmは対象を凝視したときの画角、35mmは普通にものを見ているときの画角、28mmはあたりを見渡そうとするときの画角といわれたりする。
 そこで私などは、F2.0程度の明るいレンズでも廉価で手に入ったこともあり、35mmを長く常用レンズにしていた。だが、やはり35mmは広角系であり、気をつけないと何をねらったのか分からない、漠然とした写真になってしまう。
 38mmは画角としては50mmと35mmの中間に位置する。考えようによっては、これ一本というときに、日常のスナップとして絶妙の画角なのである。引いてよし、寄ってよしというところだろうか。(ライツミノルタCLに標準レンズとして装着されたのは40mmF2.8であった。これも似たような発想から選択されたのではないか。まあ、Mマウントのレンズ交換が可能であるから、買えばレンズ一本では済まないだろうが。)
 さて、遠回りしないといいながら、また前段が長くなったが、TVSの発売は1993年である。T2との最大の違いはレンズがT*Vario-Sonnar28-56mmF3.5-6.5(6群6枚)となったことである。
 「バリオ」とは「可変」という意味で、早い話がズームレンズである。ちなみにソニーから発売されているRX100が装着しているレンズもVario-Sonnarである。
 TVSに引かれた理由はもちろんズームである。先に書いたように28mmからあれば風景写真にも十分耐え、50mm近辺まであればかなり準望遠的な領域までカバーできる。ズーム比を欲張っていないだけ画質も期待できそうであった。
 45歳を直前にしたころで、その1月に学生時代からの親友をなくしたこともあり、これから何を通してものを見ていこうか、などと思いあぐねていた心理状態も影響していたかも知れない。(まあ、カメラを買ってしまう口実なんで無理矢理こじつけていることが多いものだが。)
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 レンズ先端に付いているのは専用の保護フィルター。TVSシリーズはⅢまで出たがデザイン的には初代が一番美しいと思う。向かってレンズ右側の電源スイッチはズームレバーにもなった。(取説はレンズ回りのギザギザを使えという指示だったが。)
 使い始めてみるとT2がたちまち防湿箱入りになってしまった。最初はやはり「やわらかい」という印象だったが、F8まで絞ると見違えるように鮮明な画像になった。T2だけでなくプライベートな撮影では一眼の出番もなくなっていったのである。
 ズームレンズで気になるのはF値の暗さである。TVSが愛機となるにあたってはフィルムの進化が欠かせない。1回目で、写真を始めた当時はASA400でも使い物にならなかったと書いたが、いつの間にかIS0400が常用フィルムになった。フジが第4の感色層を400にも適応したのはもう少し後だったと思うが、ともかくこのころのフィルムの進化には目を見張るものがあった。(実はフィルムだけでなく、プリントもデジタル化へと変化していくのだが、その話はまた別の機会に。)
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   (123×67×41.5mm、375g)

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   (今回はパンフレットの他に発表時のチラシも掲載する。)

※フィルムの進化を話題にしたが、これを背景に使い捨てカメラが大流行した。ネガフィルムはラチュードが高く、多少の露出のバラツキは現像の段階でカバーできてしまうのである。高感度であるから、被写界深度が深い代償に暗いレンズでもシャッター速度がかせげて手ぶれも少ない。だが、何といってもレンズはプラスチックの安物であり、その手軽さから写真に入っていった人たちもやがて物足りなくなっていった。フィルムカメラの衰退の要因の一つはこの使い捨てカメラであると私は思っている。
※そういえばISO感度はどうやって設定したのかな、とパンフを読んでみると、このころからカメラにフィルムを装着すると自動でISO感度を読み取ってくれるようになったのだった。パトローネにDXコード(開発はコダック)が印刷されることでフィルム感度と撮影情報がカメラ側に伝えられるようになった。おかげでフィルムを入れ替えた後の設定忘れを気にしないで済むようになった。ついでにいうとフィルムの巻き上げ・巻き戻しも自動化されたので、カメラから巻き上げレバーと巻き戻しクランプが消えた。カメラの歴史からすると巻き上げレバーも大変な技術の進歩であったのだが、その技術も不要のものとなってしまった。(中・大判カメラにはまだ生きているかも知れない。)


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by yassall | 2014-02-15 09:28 | カメラ談義 | Comments(0)