4月14日、「森友学園公文書改ざん問題の真相解明を求める4.14国会前緊急抗議集会」に参加してきた。今年に入ってにわかに森友問題が再燃して以来、抗議行動は連日のようにおこなわれている。 この日の行動は、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」「未来のための公共」「Stand For Truth」の3団体が初めて合同して呼びかけて開催された。掲げられたスローガンは、「安倍政権は退陣を!あたりまえの政治市民の手で!0414国会前大行動」である。 14:00から「総がかり行動実行委員会」による集会、その後に「未来のための公共」「Stand For Truth」による集会が17:00まで続き、18:00から 澤地久枝さんの提案によるキャンドル・デモが催された。 少し早めにと思って永田町駅に着いたのが13:30頃だった。議員会館側の出口はスムースに出られたが、国会図書館前を進んでいくと憲政記念館の公園前はすでにたくさんの人たちが詰めかけている。何とか国会正門前まで行こうとしたが交差点付近は参加者であふれかえっており、かつて所属していた埼高教の旗をみつけたが近寄ることも出来なかった。歩道の半分は通路として空けておくように警備の警官から声はかかるのだが、人数が多すぎて強制までは出来ない様子だったので、そのまま縁石付近にポジションを取ることにした。やがてその通路側も参加者でいっぱいになった。 普通に考えればこれだけの不祥事をかかえた内閣はとっくに総辞職していなければならない。それが、日本会議に「改憲」を約束したので止めるに止められないのか、「どうしてこんなことになったのか分からない、真相を究明してウミを出し切りたい」とか、「私は誠意をもって答弁している」とか、まるで他人事のように言い逃れを続ける安倍首相をみていると、このまま「逃げ切り」を許したら本当に日本は終わりになるという危機感からこれだけの人が集まったのだと思う。そして、それはきわめて正常なことだと思うのである。 主催団体、政党、各団体のスピーチを聞きながら、何日か前の新聞で誰が書いていたのだったか、今起こっている事態がジョージ・オーウェルの『1984』に酷似している、というコラムを思い出していた。『1984』の主人公ウィンストン・スミスは、真理省の役人として日々歴史記録の改竄作業を行っていた、というのである。スピーチに立った金子勝氏がいう通り、政権のほしいままに文書の改ざんや隠蔽が許されるなら、「どんな巨悪な政策も、どんな不正や腐敗も正当化されてしまう」ことになる。それを許せば国民はもう「人間」でなくなってしまう、『1984』の登場人物たちのように。 あとで知ったのだが、この間に制止しようとした警察官の胸を押したとかで一人の人が逮捕されたそうだ。だが、こうした結果になることを警察側もあらかじめ予想していたのか、あるいは大規模な衝突に発展するとかえってマイナスと判断したのか、それ以上の規制は断念したようだった。国会前は急遽護送車を並べてバリケードを構築していたが、桜田門側はあらかじめ準備されていたのか、交通規制用の柵を設置して車両の進入を規制していた。永田町駅はあきらめて桜田門駅に帰路をとった際に確かめたのである。 15:30の時点で参加者は3万人と発表された。延べ5万人という記事もみえるが、先に書いたように日が暮れてからのキャンドル・デモまでを含んでの算出だろう。全国にまで視野を広げればもっとになる。 ネットをみていると、参加者数を過大に発表しているというようないいがかりをつけている投稿も散見されるが、埼玉アリーナの収容人数が3万7千人、東京ドームが5万5千人というなら、確かに3万人の人が集まっていた。埼玉アリーナや東京ドームのように座席やベンチがあるでなし、まさに立錐の余地もない中で1時間半を立ち続けていた者の実感である。
by yassall
| 2018-04-16 00:47
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