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2017農大三高演劇部東北復興支援チャリティー公演

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 19日、農大三高演劇部東北復興支援チャリティー公演を見に吉見町まで出かけて来た。会場のフレサよしみは初めてのホール。川越市駅でTさんに拾ってもらい、車に同乗させていただいた。natsuさん、智さんはゲネを見せてもらうことになっていたらしく、先に到着していた。
 14:30開場、15:00開演。演目は「翔べ!原子力ロボ むつ」と「もしイタ~もし高校野球の女子マネージャーが、青森のイタコを呼んだら~」の2本立てで、両作品とも畑澤聖悟の作である。
 農大三高は「もしイタ」で昨年度、「原子力ロボむつ」で今年度の県中央発表会へ出場した。私としてはそれぞれ何回目かの観劇になる。芝居の出来としてはこれまでで最上だったとはいえないかも知れない。コンクールに臨んでいくときの緊密感はどうしても薄れてしまうし、農大三高にとってこの2作品はすでに十八番とでもいうべき位置にあるのだろうが、この時期からして稽古も十分ではないのだろう。それでも、このフレサよしみ公演を打とうとした目的のようなものは確かに伝わってきたように思ったのだ。
 それは高校の演劇部が公演を打つとはどういうことか、というふうに言い換えてもいいかも知れない。たいがいの学校は春秋の地区発表会や各校の文化祭を上演の機会としている。(地区発表会で選ばれれば中央発表会、関東大会へとすすんで行くことになるが、それはその延長である。)つまり、日頃の練習の成果を「発表会」という場で発揮し、その成果を認めてもらったり、批評してもらうというような道すじになっている。
 まず、今回の公演が「東北復興支援」をかかげたことで、「発表会」というのとは違った公演のあり方をみたと思った。東日本大震災からの復興はいまだ道半ばであり、とくに福島第一原発事故では多くの人々が避難生活を余儀なくされている現状がある。(最近になって帰還の動きが出て来ているが、それが本当に適切であるのか、残留放射能の問題や生活再建の課題からして疑問が残る。)その「東北」とつながろう、3.11を「我がこと」として引き受けよう、というのは2011年からはや6年になろうとする今こそ大切なのではないだろうか? 「原発イジメ」などという出来事を聞くにつけ、心底からそう思うのである。
 今回の公演による収益がどのくらい「東北復興」に資することになるのかは分からない。だが、「東北」とつながろう、3.11を風化させまい、という心意気こそ貴重なのだと思う。2年連続して畑澤作品にとりくんでいる様子からそれは感じ続けて来たことではあるが、コンクールを離れたこの段階で本公演を打ったところに、その心意気の本気度を思ったのだ。
 公演のあり方ということでもうひとつ。決して交通の便があるとはいえない会場だけに、地元・地域のための劇場ということになると思う。580余という席数に対して300を超える来場者があったそうだ(売れた券の枚数はそれ以上)。部員たちが一所懸命になって券を売り歩いた様子が目に浮かぶ。見たところ、高校生の姿より、大人たちの姿が多かったように思う。日頃、陰に日向に自分たちを支えてくれている人々、それらの人々に対する感謝の気持ちを忘れず、その地元・地域の人々にこそ見てもらいたい、という謙虚さも思ったである。
 顧問のFさんのこれまでの話の端々から、2年越しで畑澤作品にとりくむというのは最初からの計画であったことが知れた。部員数やキャスティングの適不適などから、今しかないという判断と決意があったのだろう。Fさんにとってはその集大成としての公演でもあったのだと思う。
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 開演に先だって創作漫才が演じられたり、幕間にエンジョイタイムが設けられたり、少しでも観客に楽しんでもらおうというサービス精神も伝わって来た。
   ※
 というようなことを書いているうちに、Fさんから御礼メールが届いた。Fさんは気遣いの人である。お疲れ様でした、とうきょうりゅうさん!



by yassall | 2017-02-20 21:01 | 高校演劇 | Comments(3)
Commented by とうきょう りゅう「 at 2017-02-20 21:48 x
感想、ありがとうございました。本当に涙が出るほど、嬉しいコメントです。もう少し、芝居を練ること自体に時間をかけたかったのですが、今はこれが精一杯でした。地元の方に
喜んでもらえて、東北復興のお手伝いがほんの少しでも出来ればと思っております。
Commented by torikera at 2017-02-20 23:01 x
おおっ!素晴らしい取り組みですね。
職場では教職員や生徒からも東北の話題が出なくなったように感じます。
風化させてはいけないことなのに!改めて自分のこととして考えていかねばと思った記事でした。m(__)m
Commented by yassall at 2017-02-23 00:36
りゅうさん。言うは易く行うは難しという通り、公演にあたっては人知れぬ心身のご苦労があったと思います。ご成功を心からお祝いいたします。何より、生徒たちの心にいつまでも残ることとと思います。
torikeraさん。いつも大事なところでコメントをありがとうございます。農三の生徒たちも一回りも二回りも反響が広がっていることに喜んでいると思います。
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