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正気にもどれ!

 以下の3つのニュースはいずれも21日のうちに流れたものである。


 その1:
 福井地裁が関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働を差し止めた仮処分決定について、和歌山県の仁坂吉伸知事は20日、定例記者会見で「大飯も高浜も判断がおかしい」と疑問を呈した。
 仁坂知事は「生存権のリスクをゼロにしろと言うのなら(より死亡事故の確率が高い)自動車の差し止め請求ができてしまう。なぜ原発だけ絶対になるのか」と話し「原発のリスクをあんなに極大化するなら、別のリスクはもっとある。電気代がかさんで企業が倒れたら誰が責任をとってくれるのか」と述べた。(毎日)


 その2:
 経団連の榊原定征会長は20日の記者会見で、関西電力高浜原子力発電所3、4号機の再稼働を認めなかった福井地裁の仮処分決定に関し「日本の原発の新しい規制基準は世界で最も厳しいレベルだ。一般論で言えば、原子力規制委員会による高度で科学的な判断が尊重されるべきだ」と述べ、仮処分決定に反論した。(日経)


 その3:
 東京電力福島第一原子力発電所で汚染された雨水が排水路を通って海に流出していた問題で、対策として問題の排水路に取り付けられたポンプがすべて停止して、汚染された雨水が海に流れ出ているのが見つかり、東京電力で復旧を急いでいます。(NHK)


 なぜ和歌山県知事が?と不思議に思っていたら、仁坂知事は元経済産業省官僚で、科学技術庁に出向して原発行政を担当していたこともある人物だという。つまり、その1.2を総合してみると、日本の政財官がどれくらい原発再稼働に傾いているかが分かる。
 しかし、東大を卒業し、経産省の官僚となり、県知事にまでなるような、いわば日本のトップエリートがこの程度の知性でいいのだろうか?
 第一、原発事故と自動車事故とが比較の対象になるだろうか? 4年たっても事故処理が終わらないとか、15.4万人(環境省)の人が避難生活を余儀なくされる交通事故などということがあり得るのだろうか? 人格権・生存権とは居住地区で安心して生活を営む権利を含んでいるはずだ。
 「電気代がかさんで」などというが、原発事故にともなう廃炉費用を再生可能エネルギーによる売電価格にも上乗せする、としたのはどこの誰なのか?
 こんな子どもだましの屁理屈を、もしかして本人自身が信じ込んでいるとしたら、それこそ日本のエリートの劣化を証明するものでしかない。そうこうしている間にも、日本の山や海が放射能で汚染され続けている現実が目に入らないのか!?
 正気にもどれ! といいたい。

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 (3.22集会に持ち寄られたプラカードから。)


 ※本日、鹿児島地裁は川内原発の再稼働禁止の請求を却下した。福井地裁に続かなかったのは残念でならないが、曇りない目で見て、どちらに理があるかは自ずから分明である。


by yassall | 2015-04-22 14:48 | 雑感 | Comments(2)
Commented by haru_ogawa2 at 2015-04-23 23:14
『すべての思想はイデオロギーである』というステレオタイプの物言いがあります。これを理論的に否定するのは非常に難しいとも思いますが、正面切ってこれを言うと独善性に流れやすいとも感ぜられ、あまり意識したくありません。でも、この知事の発言を聞くと、そうだなあ、そうなんだよなあ、という気になってきますね。
Commented by yassall at 2015-04-24 19:18
「現体制擁護」のためのイデオローグとしても、あまりにも程度が低すぎませんか? 長谷川三千子あたりになると「抽象的議論をもてあそぶもの」あるいは、「訳の分からない議論によって相手を煙に巻くもの」という、それなりのインパクトを感じますが、これでは本当に子どもだました。
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