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つい一言 2014.8

 来年度の予算編成に向けて概算要求が始まった。防衛省から過去最大となる5兆545億円の予算請求がなされたことが注目されている。
 新聞でいうと2面にまわされたが、経産省から「もんじゅ」に関連した研究委託費が今年度当初より10%増しの47.5億円が計上されたことも見逃せない。
 「もんじゅ」はトラブル続きで全く稼働の見通しが立たないばかりか、昨年は大規模な点検漏れが発覚して大問題になっている。
 どれだけ予算をつぎ込んでも大枚をドブに捨てているようなものなのだが、核燃料サイクル計画を建て前にプルトニウムをため込んでいるから、「原子力村」の住人からしたら止めるに止められない。
 最近は放射性物質の半減期を早める研究に活用などと宣伝しているが、原理的にも、技術的にも夢のまた夢のはなしだ。
 もしかすると、永遠に完成しないことで半永久的に予算を獲得し続けようとしているのではないかとすら思ってしまう。だが、「原発に対する依存度を可能な限り引き下げる」とした「エネルギー基本計画」にすら逆行しているのは確かだ。(8月30日) 

 自民党は28日、「ヘイトスピーチ」と呼ばれる人種差別的な街宣活動への対策を検討するプロジェクトチームの初会合を党本部で開き、国会周辺での大音量の街宣やデモに対する規制も併せて議論する方針を確認した。(「東京新聞」8/28夕)
 ヘイトスピーチ対策にやっと重い腰をあげたと思ったら、あろうことか国会デモの規制に出ようとは! よほど目障り、耳障りとみえるが、政権に対する批判の声を封じ込める国家にどんな未来が待っているのだろうか?
 ヘイトスピーチ対策にしても、2020年のオリンピック開催にあたって、諸外国に聞こえが悪いというのが動機だという。外聞ばかりで人権問題の本質が問われていない。(8月28日)

 15日の終戦記念日におこなわれた戦没者追悼式で、安倍首相の式辞から「戦後わが国は、自由、民主主義を尊び、ひたすらに平和の道を邁進してまいりました」という文章が今年はスッポリ消えていたことを日刊ゲンダイが報じている(8/16)。
 昨年から消えていた「アジア侵略への反省」「不戦の誓い」だけではなかったのだ。「自由民主党」という政党が「自由」にも「民主主義」にもまったく価値を認めていないことがよく分かる。
 だが、何と引き換えにして日本が「自由」と「民主主義」を手にしたかを忘れてしまったのなら、戦没者は浮かばれないはずだと思う。(8月17日)

 日本テレビといえば「読売」系なのであるが、13日の「世界仰天ニュース」は横井庄一氏のことをとりあげていて、好番組だった。鶴瓶と中居クンのフラットさがよく、「戦争はあかんや」というのが庶民感情として自然に伝わってくる。たまたまチャンネルをあわせただけなのだが、8.15を前に4chにも骨っぽいディレクターがいることが伝わってきた。
 自民党の土屋正忠衆院議員が長崎市長の「平和宣言」に「国政に口出しするな」とばかりに噛みついたり、各地の戦跡が消されていったりと、上下からの右傾化が一段とすすんでいる。長野市の「松代大本営」跡の説明板の「朝鮮人の強制連行」の部分にマスキングがされたことが問題となっているが、市では「強制ではなかったのでは?」という「市民」の声に対応したものだという。
 私も見学にいったことがあるが、あれだけの地下壕を急ごしらえするには多くの犠牲があったという。旧日本政府・軍が正当な賃金を支払って雇った人々によって作られたと思う方が不自然である。
 例の「自虐史観」批判が組織化され、「市民」を偽装して行政にゆさぶりをかけているのだろう。だが、はたしてそれはどれほど一般の市民感情に沿っているのだろうか?(8月14日)

 文部科学相の諮問機関・中央教育審議会は、小中学校の「道徳」の教科への格上げに向けた議論のまとめを7日の部会に示した。
 「キーワード」として例示された徳目は、「正直、誠実」、「公正、公平、正義」。文科省によると、このほかにも「友情」や「節度節制」「生命尊重」などが指導内容に加わる可能性もあるとしている。
  ※
 私は人類的価値としての「道徳」「倫理」を否定してはいない。だが、「正直、誠実」、「公正、公平、正義」などと並べられると、いったい誰の口からこれらの言葉が出ているのだと耳を疑ってしまう。
 オリンピック招致のために、「汚染水は完全にコントロールされている」と大嘘をつき、広島の平和式典に出席しては昨年と数語の違いしかない(コピペと揶揄される)首相スピーチをおこない、ブラック企業を野放しにし、セクハラ野次は追及せず、のどこにこれらの「徳目」が見いだされるというのか。
 「隗より始めよ」(言いだしたものから真っ先に着手せよ)ということばある。「節度節制」をいうなら、甚大な環境破壊が懸念される「リニア新幹線」などは直ちに断念すべきだ、という意見に私は賛成である。(8月8日) 

 最近、報道の公正性に何かと疑問が持たれているNHKであるが、6日のNHKスペシャル「水爆実験60年目の真実」は力作だった。
 1954年、ビキニ環礁で実施されたアメリカの核実験で「死の灰」を浴びた日本の漁船は第5福竜丸だけではなかった。しかし、船体や漁獲マグロだけでなく、乗組員にも実施された被曝調査は長い間隠され続けてきた。広島の科学者や高知の研究者が、元乗組員の歯や血液中の染色体異常を調査し、放射線被曝の事実と線量を割り出していく。あたかもアメリカで極秘文書が公開される中、ついに外務省から当時の記録が存在していたことが公表される……。
 被曝の実態を解き明かしていく研究者の努力や取材にあたった記者たちの熱意と勇気に敬意を表するとともに、権力の座にある政府がいかにして自分たちに「不都合」な真実を、被爆者たちの生命や健康を無視してまでも隠そうとするか、そしてそのデータが外務省から出た(アメリカに報告されていた)ことから日本の戦後史におけるアメリカの影がいかに色濃いものかに恐怖をおぼえる。
 ビキニ被災以後、日本国内でいっきに高まった反米・反核の世論を封じ込めるために、アイゼンハワーは「原子力の平和利用」のキャンペーンをはるのだが、それは今日の日本の原子力政策につながっている。番組ではその結びつきに直接はふれないものの、注意深くみれば視野におさまるように編集されている。がんばれ、NHKの良心たち!とエールを送りたい。(8月7日)

 原子力規制委員会による九州電力・川内原発の「適合審査」に対するパブリックコメントの締切日は8月15日です。下記のURLから意見提出フォームへ入れます。原子力規制委員会のHPには「同審査書(案)に対する科学的・技術的意見」の募集とあり、「科学・技術」の専門家でない私たちは一瞬引いてしまいますが、火山活動の「予知」に関する科学的な解明も、短期間での核燃料の「移転」技術も未確立なままです。素人だから気がつく点を指摘すればよいのだと思います。

http://www.nsr.go.jp/public_comment/bosyu140716.html

(ついでに一言いえば、もし火山の噴火が予知できたとして、本当に運転を直ちに停止し、核燃料を取り出す決断をするかどうかも疑問です。「エネルギー基本計画」にいうような「ベース電源」として位置付いていたら、そう簡単に停止できないのではないのか? 「売る」ための電力を作らないという決断を電力会社はできるのだろうか? 福島では想定を越える津波による電源喪失は3.11以前にも社内外から何度も指摘されていたことが明らかになっています。)(8月5日)

 菅官房長官からみで二題:
 ①7月28日、カナダ外相と会談中、「安倍政権の経済政策はうまくいっているのに、なぜ支持率は落ちているのか」との質問に対し、「国民が安全保障に臆病だからです」と答えたという。
 安倍政権のイケイケぶりをみて、日本の将来に危機感を覚える方が健全ではないのか? それを「臆病」というならいえ、というところだが、私は「経済政策はうまくいっている」というのも怪しいものだと思っている。
 確かに自動車の販売数は伸びているとのことだが、物価は上がっているのに給料は上がっていない。大企業の内部留保は増大しているというのに、法人税は引き下げるという。誰のための経済政策なのかを国民は感じ取っているのではないだろうか?
 ②31日には自民党の電力安定供給推進議連(原発推進議連)と会談、川内原発と同じ加圧水型原子炉であれば今後の規制委員会の適合審査を簡略化できるとの考えを示したとのことだ。
 まるでベルトコンベア方式を原発審査でも導入可能といいたいようだが、川内原発の適合審査も知れば知るほど怪しいのに、地形・地質・気候・住民・交通など、様々な条件の違いを無視し得るというのは暴論暴言である。いくら9月までの任期で終わるかも知れないとはいえ、発言が無責任すぎる。
 そんな中、東電に対する「起訴相当」との検察審査会の議決は注目に値する。「誰にも責任はないなどということはあり得ない」のだし、政治家にしろ、企業にしろ、「責任」の所在を明確にさせること、あいまいにさせないことが大事なのだ。(8月1日)


by yassall | 2014-08-01 11:23 | つい一言 | Trackback | Comments(0)
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