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ガタロ絵画展

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 ガタロ絵画展へ行って来た。ガタロの本名は福井英二、1949年広島市生まれ。被爆2世である。高校卒業後、大阪の印刷工場で働いていたが健康を害して広島に戻り、いくつかの職業を転々としたあと基町アパートの清掃員となった。元来、絵が好きで、仕事のかたわら作品を描きため、画廊や美術館で個展を開くようになり、昨年NHKのETV特集で取り上げられてから一躍注目されるようになった。ガタロとは河童、河太郎の意味だそうである。
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 かくいう私もNHKの番組で知った。ゴッホ、村山槐多らの影響を受けたとあるが、作風は確かに初期のゴッホの素描に似ている。画題としては広島の街の風景や自身が仕事で使う清掃用具やらが多い。人物画では働く人や親しくなったホームレスを描いたシリーズがあるが、力強いタッチで対象に迫っていくようだ。
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 今回の展覧会の圧巻はベニヤ3枚という「豚児の村」だろう。中央に原爆ドームと平和大橋が描かれ、周囲に肥え太った豚が配置される。豚は人間の欲望の象徴なのだそうだ。まるで今日を予見していたかと驚かされるのは、右横に描かれた原発の建屋と排水溝から流される汚染水である。描かれたのは1985年。その翌年にチェルノブイリ原発事故が起こり、3年前には福島第一原発事故が起こった。泣き叫ぶこどもをいたわる父親も悲痛な面持ちである。
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 福島原発事故のあと、54基の原発をあしらったオブジェを作成。これをかぶって広島平和公園に立ったが警察官に排除されたそうだ。そのオブジェも展示されている。
 会場のギャラリー古藤とはどこだろうとネットで検索してみると、なんと武蔵大学の真ん前であった。
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東京会場:ギャラリー古藤 ~1/27(月)まで
横浜会場:スペースナナ  1/29(水)~2/9(日)まで


by yassall | 2014-01-21 20:32 | 日誌 | Trackback | Comments(0)
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