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冬ですね…

 折口信夫によれば冬(ふゆ)の語源は「増ゆ」から来るのだそうだ。夏至が精霊たちの来訪の季であるのに対し、冬至は精霊たちの増殖=「増ゆ」の季なのだという。夏の祭りが精霊・死霊を迎え、もてなし、送るというは盆の諸行事からしてなるほどと思うのだが、冬についてはどうも合点がいかなかった。
 それがあるとき、はっと腑に落ちたのは、グリム童話について書かれた本を読んでいたときのこと。古代ゲルマンにはオーディン信仰があり、オーディンが死者たちを率いて耕地の上に冬の嵐をもたらすと、次には大地に豊穣をもたらすと信じられていたのだそうだ。
 さらには古代ローマ帝国の時代に信仰されていたミトラ教によれば、冬至に近い12月25日は太陽の誕生日であると定められていたとのこと。
 キリスト教が広まって行く中でクリスマスとして取り込まれていくことになるが、冬至が昼の長さが一番短くなる日であるということは、これを境に次第に日が長くなっていく日でもあるというわけだ。東西の農耕民に共通した信仰のかたちの中に死と再生のテーマがあったということか。

〈参考文献〉
高橋義人『グリム童話の世界』岩波新書


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by yassall | 2012-12-18 10:54 | 雑感 | Trackback | Comments(0)
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